ノーチラスといえば、青文字盤が他の文字盤色より高いという印象がありますが、3800/1Aにおいては最近、青文字盤以外にも、相対的に高くなった文字盤が存在します。
それこそが、黒文字盤なのですが、半年前まで特に高いという傾向がなかったのに、最近は3800/1Aの中で相対的に高いのです。
現在、3800/1Aで最も安いのは白文字盤でその次が青文字盤。
3800/1Aの文字盤ラインナップは、白、青、黒の3つですから、黒文字盤は3800/1Aにおいて、現在最も高いということになります。
2017年までは、3800/1Aにおいても青文字盤が高いという現象があり、黒文字盤や白文字盤が200万円台だったときでも、青文字盤だけは300万円台という水準でした。
なぜ、今黒文字盤が評価されているのかというと、その理由は黒文字盤という存在がレアだからだといえます。
青文字盤は、ノーチラスの象徴的存在かつ人気がある一方、他のモデルでも採用されています。
しかし、この黒文字盤の採用は、3800/1Aと3710/1Aのみ。
黒文字盤は、それそのもののレアさだけでなく、ローマンインデックスにリーフ針という仕様が他の文字盤と異なります。また、リーフ針は3710/1Aには採用されていないポイントです。
ですから、ノーチラスとしては強い特徴が存在。コレクター目線では、コレクションに加えたい一本だといえるかもしれません。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年4月 の安値(楽天) |
2018年10月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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パテックフィリップ
ノーチラス 3800/1A-001 |
中古 | 0年 6ヶ月 |
¥2,700,000 | ¥3,380,000 | 680,000 | 125.19% |
この黒文字盤は、パネライやフランクミュラーがブーム状態だった2002年において、新品実勢価格が約90万円という存在。
その安さでも特に注目されるということはありませんでしたし、その時代のノーチラスとしては最も入手しやすい存在でした。
当時、この黒文字盤はノーチラスの「新しい顔」という印象で、青文字盤は特に古臭く見えました。そういった印象もあってか、青文字盤の取扱はほぼなく、この年式において青文字盤は入手難易度が黒文字盤より高かったといえます。
そういったことを考慮すると、3800/1Aの90年代後半モデルにおいて最もレアなのは青文字盤となるわけですが、青文字盤が“3800/1A、90年代後半モデル”というくくりでレアなのに対し、黒文字盤は“ノーチラス全体”においてレアなのです。
さらに、年式の新しい3800サイズの青文字盤としては、5800/1Aという2ピース裏スケのレアモデルがあるため、90年代後半の3800/1A青文字盤はそれと比較するとレア度が薄まる印象です。
よって、ノーチラス全体の中においてこの黒文字盤は“これしか無い”という要素が高いため、最近評価が高まっているのかと思います。