「エルプリメロ搭載」という要素は、なんとなく高いという印象があり、実際それを搭載するデイトナ16520やパネライのPAM00072は相対的に高値だといえます。
しかし、本家ゼニスのエルプリメロ搭載モデルには、中古20万円台で入手可能というモデルがいくつか存在。エルプリメロのモデルが欲しいと思った場合、そのハードルは意外と高くないという傾向もあるのです。
そして、そういった価格帯で入手可能なエルプリメロは、ゼニスブランドだけではありません。
タグホイヤーのリンクに搭載されている「キャリバー36」はエルプリメロベースなのですが、それに該当するCT511Bは2017年において10万円台で購入可能でした。
リンクというと、90年代頃において大ヒットしていたS/elの後継という印象が強いように感じ、S/elとエルプリメロの結びつきは弱いように思われます。しかし、タグホイヤーは2000年代にLVMHグループ入りし、その後はエルプリメロなどが搭載されるようになったのです。
ですから“上級なリンク”としてデビューしたのがこのエルプリメロ搭載モデルだといえます。定価は70万円台という水準であることからも、かなり高級なモデルといえるかと思います。
このように、高級なモデルであるため、2009年6月という時期においても29.8万円という水準だったこのリンク。
しかし、2017年には18万円という水準になっており、約8年間で10万円以上の値下がりとなっていたのです。
そしてそれから1年経った現在、このリンクCT511Bは20万円台という水準に回復している様子です。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2017年8月 の安値(楽天) |
2018年10月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
タグホイヤー
リンク CT511B |
中古 | 1年 2ヶ月 |
¥180,000 | ¥209,131 | 29,131 | 116.18% |
比較的新しく、エルプリメロ搭載というこのタグホイヤーが10万円台というのは、かなり安かったようにも感じます。
ですから、その水準から3万円近い値動きをし、20万円台となったのは違和感ない印象です。
ただ、現在においても、そのお得感があるという印象は大きく変わらないようにも感じます。今の20万円台前半という水準は、2017年と比較すると値上がり状態でも、2009年と比較するとまだ8万円以上の値下がり状態だといえるのです。
もちろん、2009年より安くなっているという腕時計は、複数あるため、2009年より値下がり状態だということが必ずしも不自然だとは限りません。
しかし、このリンクのように、タグホイヤーという人気ブランド、近代的なモデル、ブレスレット、防水という内容かつ、好き嫌いが分かれそうなデザインでもなく、ましてエルプリメロを搭載しているのにもかかわらず、この価格帯で入手可能というのは、かなりお得感があるといえます。
今後どのような値動きになるかは分かりませんが、
という内容は、普段遣いの1本として良い内容だといえるでしょう。また、それでいてエルプリメロという要素を含んでいるため、所有満足度も高そうな1本だと感じるため、お得な普段遣いの腕時計が欲しいというニーズには、かなり良い要素を持つ1本だと思います。