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現在相場考察

50万円台後半となった、パネライルミノールマリーナPAM00069

2018年10月29日更新
オフィチーネパネライのPAM00069について斉藤由貴生が執筆。本記事では2017年12月の安値(楽天)と2018年10月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この0年10ヶ月での変動は¥40,400だった。

ルミノールマリーナ PAM00069についての考察(2018年10月)

近頃、パネライの腕時計において、値動きの評価が難しいモデルが多々ある状況かといえます。

例えば、40万円台という価格帯が多いモデルにおいて、一つだけ30万円台の個体が出てくるというようなことが多々見られるのです。

また、PAM00088については、ここ数年値下がり傾向が続いている状況でしたが、8月に回復傾向の様子があったかと思いきや、最近は再度安くなっている様子があります。

しかし、そんなパネライにおいて、このPAM00069というモデルは分かりやすい値動きとなっています。

69番という存在は、2000年にデビューした青文字盤のブレスレットモデルなのですが、近年とても評価されている傾向があります。

2001年頃において、パネライで最も人気が高かったモデルといえば、黒文字盤ブレスレットのPAM00050であり、2002年には定価より実勢価格が高いというプレミア価格状態となっていました。

その一方で、当時PAM00069は人気がなく、郊外のドンキホーテでも新品が30万円台後半で売られていたのです。

PAM00069の不人気さの理由は、“オールサテン”という点だったといえます。実際、パネライは、2002年に青文字盤のサテンとポリッシュのコンビ仕様に改めています。これは、当時の黒文字盤や白文字盤と同じ仕様だったため、自然な改良だと感じます。

けれどもその後、オールサテンという当時の不人気が、反対に「レア」という要素となり、それが今となっては人気要素となっているのです。

69番は、2016年の段階で黒文字盤や白文字盤よりやや高いという存在に位置していましたが、2017年頃からは黒、白と比較して明らかに違う水準に位置しているといえる様子となっています。

実際、現在の水準を見ても、50番は40万円台であるのに対し、69番は50万円台となっています。

そして、このPAM00069は、50万円台という水準でも、今や50万円台後半という位置に達しているのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2017年12月
の安値(楽天)
2018年10月
の安値(楽天)
変動額 残価率
オフィチーネパネライ
ルミノールマリーナ
PAM00069
中古 0年
10ヶ月
¥559,000 ¥599,400 40,400 107.23%

PAM0006950万円台となったのは2017年12月のことですが、その際の“50万円台”という水準は、69番としては過去最高水準に匹敵するほど驚く価格帯だと感じました。

しかし、それが今となってはそこから4万円ほど上昇し、50万円台後半という水準になっているのです。

現在、同じ時代の黒文字盤や白文字盤に関しては、この69番のような値動きとはなっておらず、青文字盤だけが目立って値動きしている様子です。

他の時計の例を見ても、値上がりして「高い」と思ったモデルが更に値上がりするということがありますが、人気は集中するのかもしれません。

今後この69番の値動きがどのような水準になるかは分かりませんが、今後もどのような動きとなるのか興味深い存在だといえるでしょう。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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