2002年に男性専用ラインとしてデビューしたロードスターですが、その後は女性用がデビューするなど、コンセプトが変更。現在では、シリーズが終了しています。
デビューした「2002年」という時期は、日本では腕時計ブームといえる時代だったため、このロードスターも「カルティエの新作」としてとても注目されていたように感じました。
しかし、今では「ロードスター」という存在は、それほど高い知名度だとはいえない状況だと思います。
ロードスターという存在は、デビュー当初において、男性専用というだけでなく、
という点も大きな注目度となっていました。
腕時計を選ぶ際、革ベルトかブレスレットにするかは迷うところとなるでしょうが、ロードスターの場合は、オーナー自らワンタッチでそれらを付け替え可能だったのです。
ただ、今となっては、脱着式の革ベルトが付属品として付く中古の個体も見かけることが減り、ロードスターに対して「脱着可能なストラップ」という点は大きな要素とはなっていない様子です。
このロードスターの最近の相場はどのような水準かというと、3針モデルの場合、20万円台といったところ。付け替え用ストラップが付属品としてある個体は、20万円台後半、本体のみは20万円台前半ということが多いように感じますが、必ずしもそうではない傾向があります。
そんなロードスターには、クロノグラフモデルも存在するのですが、なんとクロノグラフの場合、3針モデルとは相場がずいぶん違うという傾向があるのです。
現在、ロードスターの3針自動巻男性用モデルは、先のように20万円台という水準ですが、クロノグラフとなると40万円台という水準となっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2012年5月 の安値(ヤフオク) |
2018年11月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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カルティエ
ロードスター クロノグラフ W62019X6 |
中古 | 6年 6ヶ月 |
¥431,000 | ¥478,000 | 47,000 | 110.90% |
このロードスターのクロノグラフは2012年5月という時期にも40万円台前半という水準でした。
2012年5月といえば、腕時計が全体的に安い時期でしたが、その時代においても40万円台という水準だったのはかなり高い価格帯だったといえます。
当時において40万円台の時計はどのようなものだったかというと、ロレックスだとサブマリーナやGMTマスター2のコンビモデルなどが選択可能といったところで、ステンレスに関してはこのロードスターより安い水準でした。
2012年当時、ステンレスのスポーツロレックスと比較して相対的に高い価格帯にいたロードスタークロノグラフですが、このような“高い”価格帯だった時計は、2012年から今にかけて値下がりしているという事例もあります。
けれども、このロードスタークロノグラフの場合は、2012年において相対的に高かったにもかかわらず、2012年から2018年にかけて4万円以上の値上がりとなっているのが興味深い点だといえます。
2000年代前半において、ロードスターの3針モデルの新品実勢価格は30万円台という水準でしたが、このクロノグラフとなると50万円台という水準。
当時の新品実勢30万円台という価格は、サブマリーナ16610と同水準だったため、ロードスターの3針モデルは16610のライバルだったといえます。
そして、クロノグラフの実勢価格が3針よりなかなか高かったという傾向は、パシャ38mmと同様です。
そんなパシャ38mmのクロノグラフは、2012年という時代においてやはりSSロレックスより相対的に高い価格帯に位置していましたが、現在にかけて値下がり傾向となっています。
ですから、2012年において相対的に高く、そこから値上がりしているというロードスターは、優秀な値動きだといえるでしょう。