ロレックスで最も象徴的な存在といえば、ジュビリーブレスレットのデイトジャストですが、最近ではスポーツモデルのほうが知名度が高いかもしれません。
2000年前後という時期まで、ロレックスのイメージといえば16233だったといえますが、主流モデルということもあって中古流通量はかなり多いといえます。
そんなデイトジャストは、2004年から順次6桁世代へ変更され、WGベゼルの16234は2005年に116234へとモデルチェンジされました。
このデイトジャスト以前にも、114270やデイデイトなど、6桁リファンレスのモデルが出ていましたが、6桁世代の特徴を備えるモデルは2004年デビューのデイトジャストが幕開けだと思います。
これには、様々な意見があるかもしれません。ただ、2000年頃において、デイトナが116520となった際、それが6桁リファンレス、すなわち新しい世代として扱われていなかった点や、セラミックベゼルを有するGMTマスター2が最初に登場したのが2005年であることなどから、6桁世代の幕開けは2005年前後だといえるのです。
そして、この6桁世代となったデイトジャストは、5桁時代にはなかった「新しい要素」をかなり目立たせている印象で、2色のデイト表示やRGコンビモデルの存在、新たなデザインの文字盤など5桁時代にはなかった要素が多々あります。
特に中央が銀となっている黒文字盤は、まさに6桁世代のデイトジャスト的であるといえ、個性的だと感じます。
こういった6桁世代のデイトジャストは、5桁世代よりも相場が高い傾向があり、例えば、リーマンショック後という時期においても他のロレックスと比較して相対的に高い価格帯に位置していました。
2012年12月における、このモデルの中古は約41万円という水準。当時としては、この価格帯はかなり高い印象だったといえます。
同じ価格帯では何が入手可能だったかというと、GMTマスター2の茶金ベゼルや、16613青サブなど。ステンレスのGMTマスター2はこれより安い水準だったのです。
ただ、2012年頃において、このように相対的に高い価格帯に位置していたモデルは、その後の伸びが鈍いという傾向もあります。
特に、非スポーツモデルはその傾向が高いといえるのですが、まさにデイトジャストもその例のうちの一つだといえます。
アベノミクス以降、多くのロレックスが10万円単位で上昇していたのですが、2017年1月という時期において、このデイトジャストは2012年12月と比較して約9万円ほどしか高くなっていなかったのです。
2017年1月時点において、2012年頃からの値動きが10万円未満となっていたロレックスは少数派でしたが、この116234やミルガウス、オイスターパーペチュアルデイトなどがそれに該当していました。
しかし、今となってはそのいずれもが2017年1月頃と比較して上昇しており、それはデイトジャストでも例外ではないのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2017年1月 の安値(楽天) |
2018年12月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
デイトジャスト 黒銀文字盤 116234 |
中古 | 1年 11ヶ月 |
¥507,900 | ¥627,900 | 120,000 | 123.63% |
この黒銀文字盤のデイトジャスト116234は、現在60万円台という水準になっており、2017年1月と比較して10万円以上高くなっています。
2012年12月から2017年1月の約4年では、間にアベノミクスがあったにもかかわらず10万円未満の値動きにとどまっていたのが、2017年1月から2018年12月までの約2年間ではそれより大きな値動きとなっているのです。