腕時計投資新聞

腕時計の[買う・使う・売る]すべてを楽しむ専門サイト「腕時計投資ドットコム」
現在相場考察

90万円台になった、GMTマスター2 16710

2019年1月9日更新
ロレックスのGMTマスター216710について斉藤由貴生が執筆。本記事では2018年6月の安値(楽天)と2019年1月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この0年7ヶ月での変動は¥23,760だった。

GMTマスター2 黒赤ベゼル 16710についての考察(2019年1月)

5桁世代のGMTマスターシリーズといえば、「以前と比べてとても高くなった」という印象がありますが、2018年においては、あまり目立った値動きとはなっていませんでした。

この16710は、2017年において1年で20万円以上の値動きとなっていましたが、2018には「80万円台前半から後半になった」という値動きしかしていなかったのです。

2017年12月において、この16710約82万円という水準でしたが、2018年6月に約89万円となって以降は、値動きが停滞した様子となっていました。

この16710は、この10年ほど、なにかと値動きが目立った存在だったため、このように停滞気味となるのは、そういったことを考慮すると珍しかったとも判断できます。

そんな16710は、2019年1月の今、久々に値動きをしたといえる状況となっており、90万円台という水準に達しているのです。

2018年6月から値動きした額は、約2万円という水準であるため、変動額は目立っているとはいえませんが、「90万円台になった」というのは、大きなインパクトだといえます。

本記事で参考とした中古腕時計

※広告が含まれる場合があります

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2018年6月
の安値(楽天)
2019年1月
の安値(楽天)
変動額 残価率
ロレックス
GMTマスター2
黒赤ベゼル
16710
中古 0年
7ヶ月
¥892,080 ¥915,840 23,760 102.66%

16710は、これまで何かと目立った値動きをする存在でした。

2000年代前半において、最も不人気なスポーツモデルというキャラクターで、その新品実勢価格は30万円台前半という水準でした。

それが、2007年にカラーベゼルモデルが廃止されると注目度が高くなり、中古相場がかつての新品実勢価格と同等か、それより高い状態となったのです。

そして、リーマンショック以降も中古相場は30万円台後半という水準をキープし、目立って値下がりするということはありませんでした。

アベノミクス以降は、上昇傾向となり、2016年春頃には60万円台後半にまで上昇していたのです。

けれども、2016年夏過ぎには、50万円台という水準まで値下がりし、他のロレックス同様、一時的に安くなったのです。

2017年には、反発するかのように上昇傾向となり、12月の時点では約82万円という水準に達しました。

しかし、多くのロレックスが目立った値動きとなり、なおかつ新型GMTマスター2も登場した2018年において、この16710は先のようにあまり目立った値動きとはなっていなかったのです。

それが今、久々に値動きをしているため、このまま値動きが続くのか、それともまた停滞気味となってしまうのか、興味深いところだと思います。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
本コンテンツには、主観的評価、見解、想定における情報が含まれています。運営者及びコンテンツ提供者は、コンテンツ内容の正確性、確実性、完全性における保証を行いません。また、コンテンツ内容にかかわる損害・トラブル等に関する一切の責任を負いません。本サイトに記載されている情報は、特に断り書きがない限り、更新日時点での情報に基づいています。