カルティエは、人気のある腕時計ブランドですが、女性からの支持が高いという傾向がある様子です。
そういったことがあってか、以前から男性をターゲットとしたモデルを積極的に投入しているのですが、結局はそのモデルの顧客も女性になってしまうということが多いようです。
以前の記事でもお伝えしましたが、2002年に発表されたロードスターは当初、男性用のみということを積極的にアピールしていましたが、その後女性向けモデルがデビュー。また、同時期にデビューしたタンクディヴァンも、「ドライバーズウォッチ」という男性向けコンセプトながら、中古ではピンク色の革ベルトが付いたメンズサイズをよく見かけ、女性がオーナーだった形跡があります。
そのようなことを踏まえ、2010年にカルティエは「自社製ムーブメント」という男性向けモデルを投入。
その存在こそ、カリブルドゥカルティエであるのですが、デビューしてから9年が経過した今年においても、男性からの支持が高い様子があります。
これまでのカルティエの様子を考慮すると、このカリブルドゥカルティエは「男性用」として最も成功したモデルだといっても過言ではないと思います。
女性の方も、人気のある男性用を好む傾向があるともいえ、インスタグラムを見ているとタイのお金持ちは、バーキンにノーチラス5711/1Aという姿を目にします。
男性用にはノーチラスやデイトナなど、有名な人気モデルが存在している一方で、そういった評価を受けている女性向け腕時計は見かけません。
反対にカバンだと、女性向けのバーキンが、ノーチラスやデイトナのように入手困難かつ人気という状況ですが、男性向けのサックアデペッシュは入手難易度が低く、相場も安めです。
ですから、腕時計においては「男性」、カバンにおいては「女性」という要素が、人気のキーワードといえるかと思うのです。
しかし、これまでカリブルドゥカルティエは、値下がり傾向となっており、2017年9月の時点では2014年と比較して19万円以上安くなっていたのです。
では、2017年9月から、1年5ヶ月経った今、このカリブルドゥカルティエはどう変化したかというと、5万円程度高くなっている様子となっています。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2017年9月 の安値(楽天) |
2019年2月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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カルティエ
カリブルドゥカルティエ W7100016 |
中古 | 1年 5ヶ月 |
¥427,999 | ¥478,000 | 50,001 | 111.68% |
このW7100016は、カリブルドゥカルティエのブレスレットモデルですが、2010年デビューではなく、2011年にデビューしたモデルです。
2014年において、このモデルは中古で60万円台という水準でしたが、当時の感覚としては、自社製ムーブメントという新しい要素を持ったカルティエだから、そのような価格帯なのだろうと思っていました。
しかし、2017年に、このW7100016は40万円台前半となっており、自社製ムーブメントという要素があるモデルの中では、かなり安い価格帯に位置するモデルとなっていたのです。
その時点から、現在にかけて5万円ほどこのW7100016は高くなっているわけですが、これは同じく自社製ムーブメントを搭載するパネライの560番などと同水準だといえます。
依然として、自社製ムーブメントという要素がある腕時計の中では、安い価格帯に位置するということになりますが、他の自社製ムーブメント搭載モデルと同水準にまで回復しているため、今後もどのような評価になるか興味深いと思います。