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現在相場考察

ブラックアウトは240万円台になった、エクスプローラー14270

2019年3月3日更新
ロレックスのエクスプローラー14270について斉藤由貴生が執筆。本記事では2018年2月の安値(楽天)と2019年3月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この1年1ヶ月での変動は¥1,365,000だった。

エクスプローラー ブラックアウト 14270についての考察(2019年3月)

スポーツロレックスには、イレギュラーなモノがわずかに存在し、そういったモデルは2000年前後という時代から、特に評価される傾向があります。

その中でも有名なのが、エクスプローラー「ブラックアウト」であるのですが、通常モデルとは文字盤が異なるという特徴があります。

文字盤の違いによって、評価が高いモデルといえば「赤サブ」が有名ですが、「ブラックアウト」はさらにイレギュラーな存在だといえます。

「赤サブ」も謎の多いモデルですが、生産年は「ブラックアウト」と比べると長いですし、1680における「赤サブ」比率は、14270における「ブラックアウト」割合と比較すると多いといえます。

また、ブラックアウトにはいくつかの種類があり、最も有名なモノは『3・6・9』のアラビアインデックスの流し込み塗料が「黒」という仕様なのですが、流し込み塗料自体が無い仕様もあります。

ちなみに現行の214270では、2016年にマイナーチェンジされたモデルまで、「流し込み塗料自体が無い」ブラックアウト仕様でしたが、5桁世代におけるそれは、極端に数が少なくレアな印象がとても強いのです。

「ブラックアウト」という存在は、114270が登場する以前から有名なためか、14270にのみ存在するという印象もあるかと思います。けれども、114270にも「ブラックアウト」はあり、通常版と平行して少数が生産された模様です。

このように「ブラックアウト」にはいくつかの種類があるのですが、2000年前後の時代から「ブラックアウト」として有名なのは、流し込み塗料が「黒」という存在です。

また、この仕様は文字盤上の各表記が「白」ではなく「銀」となっている傾向があり、他のロレックスとは異なる不思議さがあるのです。

そのようなことから、この「ブラックアウト」は、通常の14270とは全く異なる価格帯にいる傾向が20年ほど前からあり、いつの時代も「高い」と感じます。

エクスプローラー14270といえば、2000年前後という時代において、現在の緑サブや116710BLNRのような人気度となっていた傾向がありますが、今ではスポーツモデルの価格序列においてボトムに位置。そのため、「ブラックアウト」
といえども、かつてほど高く評価されているとは限りません。

では、2019年3月の今、14270の「ブラックアウト」どのような様子となっているのかというと、なんと約1年前と比較して130万円以上も値動きしているのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2018年2月
の安値(楽天)
2019年3月
の安値(楽天)
変動額 残価率
ロレックス
エクスプローラー
ブラックアウト
14270
中古 1年
1ヶ月
¥1,119,000 ¥2,484,000 1,365,000 221.98%

約1年という期間で100万円以上の値動きということは、「かなり凄い」という感想になりますが、そのような値動きをするロレックスは、この「ブラックアウト」のように「かなり特殊」という要素を含む傾向があるように感じます。

1年前の水準でも、「ブラックアウト」は通常の14270と大きな価格差があったため「割高」と感じる価格帯だったといえますが、その水準は約111万円にとどまっていたのです。

110万円台という水準は、通常モデルと比較すると高いと感じますが、当時のスポーツモデルと比べると、相対的に高いとは思えません。

そういったことを考慮すると、2019年3月現在の200万円台という水準は自然に移り、むしろ2018年の価格が安かったのだと感じます。

「ブラックアウト」の14270は、2000年前後の時代から、赤サブより高かったぐらいの価格帯でしたから、今のように赤サブと同水準というのは、過去の事例を知っている筆者としては、なかなか納得できるのです。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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