2007年にパテックフィリップが気合を入れて登場させたクロノメトロゴンドーロ。
見た目はあのブランドにそっくりですが、実はこちらが「元祖」であるということを言わんばかりの気合の入れようのこの時計。こういった気合の入れ方は、パテックフィリップにおいて珍しいと感じます。
気合の入っているポイントはどこかというと、
であるのですが、特に2針というシンプルなモデルに対して新しいムーブメントを用意するという点が「気合が入っている」と思います。
また、文字盤プレートもK18。これは、意外にもグランドコンプリケーションやゴールデンエリプスなどごく一部のモデルにしか採用されていないため、実はかなりな特殊要素だといえます。
そういったことと、オリジナルのクロノメトロゴンドーロ自体の評判の高さ、及び、それをパテックフィリップが復活させたということにより、2007年においてかなりな注目モデルとなっていたといえます。
けれども、この5098P、最近ではあまり値動きしない傾向かつ、プラチナのパテックフィリップとしても、特に高いわけでもありません。
そのため、デビュー当時の印象や、聞こえてくる評判などからすると、それに見合った価格帯とはいえないため、優秀でないとも感じます。
そんな5098Pですが、2019年4月の今、それに追い打ちをかけるように値下がり傾向となっており、なんと2018年12月と比較して80万円以上も安くなっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年12月 の安値(楽天) |
2019年4月 の安値(ヤフーショッピング) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
パテックフィリップ
クロノメトロゴンドーロ 5098P-001 |
中古 | 0年 4ヶ月 |
¥2,985,920 | ¥2,180,000 | -805,920 | 73.01% |
5098Pは、2018年12月の段階で約298万円という水準でしたが、その後値下がりが目立つようになります。
そして、今となっては218万円というボトム価格となっているわけですが、これはプラチナのパテックフィリップとしては、かなり安いといえるでしょう。
プラチナのパテックフィリップは、この数年において、おおよそ300万円前後という印象がありますが、それに該当するのは、2000年代に登場した3針モデルです。
それらモデルに対して、このクロノメトロゴンドーロのほうが高級かつ、年式もやや新しいのですが、だいぶ安い水準となっています。
「プラチナパテック」という存在は、腕時計ファンであれば「憧れの1本」という印象があるかと思いますが、ノーチラスなど多くのパテックフィリップが高い印象のある2019年現在において、210万円台という価格で購入可能であるのです。
このような値動きとなっていることを考えると、この見た目は2019年現在においてあまり人気がないと推測できますが、かつては流行った内容だけに、今後リバイバルとなる可能性もないわけではありません。
いずれにしても、この5098Pは、時計本体のキャラクター的にも、値動き的にも、ロレックスのミルガウスに匹敵する特殊さを兼ね備えた存在だといえます。