近頃ニュースの多いGMTマスターシリーズ。
そのような影響からか、値動きするモデルが増えており、特に116710LNとBLNRは、目立って値上がりしています。
また、その他の年代に関しても目立って上昇しているモデルが多い印象があり、いずれにしても、GMTマスターシリーズは、現在における大人気シリーズという印象です。
こういった人気シリーズにありがちなのが、素人にはわからないほどの細かい差が「レア仕様」として高値となる点。
古くは、デイトナ16520の200タキメーターやP番などが有名ですが、GMTマスター2の16710にもそういった例に該当する仕様があります。
その筆頭といえるのが、スティック文字盤やM番なのですが、前者は“文字盤表記がレア”、後者は“最終年”という特徴があります。
これら特徴を有する16710は有名で、長らく「高いGMTマスター2」という印象があります。
しかし、その一方で同じようなレアさを秘めているもう一つのモデルは、2019年現在でもそこまでの評価となっていないのです。
その存在こそ、GMTマスターの16700。「2」は付け忘れではなく、「GMTマスター」というシリーズです。
この16700は、1999年に廃盤となったのですが、同時に「GMTマスター」自体が廃止となりました。
そのため、GMTマスターシリーズの人気の高い現在において、何かとツボな要素を持っているため、評価されても不思議ではないと思うところなのですが、意外にも他のモデルに対して大きな差とはなっていないのです。
本記事で参考とした中古腕時計
|
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2017年12月 の安値(楽天) |
2019年4月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
GMTマスター 青赤ベゼル A番 16700 |
中古 | 1年 4ヶ月 |
¥1,099,440 | ¥1,201,392 | 101,952 | 109.27% |
16700の最終品番はA番ですが、現在その青赤ベゼルは約120万円という水準。2017年12月の時点では約109万円だったため、1年少しで10万円ほどの値上がりとなっているのですが、この動きは他のGMTマスターシリーズと比べて凄いというわけではないでしょう。
また、16700全体のボトム価格は約99万円ですから、通常の個体に対して青赤のA番は10万円高いに過ぎません。まして、黒ベゼルならば、A番でも、現在ボトム価格に近い水準で購入可能となっています。
よって、「A番」という最終品番かつ、20年前に廃止となった「GMTマスター」の最終モデルであるこの16700は、「II」の無い「GMT-MASTER」文字盤表記とともに、なにかと良い要素を持っていると感じます。
そういった意味では、あまり目立って評価されていない現在、値上がり傾向でもお得感のある1本といえるでしょう。