2012年に登場したヨットマスター116622には、3種類の文字盤が用意されていますが、ここ2年ぐらいの間において、青文字盤が最も安い水準となっています。
16622の時代はプラチナ文字盤しかなかったため、116622から新色としてレギュラー採用された青文字盤は、デビュー当初において人気が高かった様子があります。
けれども、2016年にはダークロジウム文字盤が登場したり、2017年にはプラチナ文字盤が廃盤となったなど、他の文字盤に話題性がある状況なっている一方で、青文字盤には特にこれという話題がありません。
そういったことにより、青文字盤は116622としては最も安い価格帯となっているわけなのですが、それでもその相場は100万円以上という水準です。
この青文字盤が100万円以上となったのは、2018年4月のことですが、その時期116622は目立った値動きとなっている様子がありました。
青文字盤は、2017年6月に約89万円だったのが、2017年12月には約97万円、2018年4月には約103万円というように変化したのです。
では、それから1年経った2019年4月の今、この116622青文字盤はどのような様子となっているかというと、約6万円ほどの上昇となっています。
本記事で参考とした中古腕時計
|
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年4月 の安値(楽天) |
2019年4月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
ヨットマスター 青文字盤 116622 |
中古 | 1年 0ヶ月 |
¥1,034,640 | ¥1,099,800 | 65,160 | 106.30% |
1年で約6万円の値動きというのは、1年前と比べると地味な動きともいえますが、きちんと上昇しているため、優秀とも感じます。
2019年において、ロレックスの中で最も目立った値動きとなっているのはGMTマスター2ですが、サブマリーナやエクスプローラー2なども目立った動きだといえます。
GMTマスター2が今年値動きした理由として大きいと感じるのは、モデルチェンジという要素ですが、このヨットマスターも同じくモデルチェンジとなっています。
しかし、116622には目立った動きはなく、むしろ1年前より動きが鈍化しているともいえる様子。
確かに、2019年のモデルチェンジは、ムーブメント変更によるリファレンス更新ともとれますが、2018年に同じ内容で変更されたディープシーに関しては目立った値動きとなっています。
そういった意味では、116622にも若干の動きがあっても良いとも感じますが、むしろ1年前と比べて鈍化しているのは興味深いといえます。
また、プラチナ文字盤に関しては、116622までの採用となるわけですから、新リファレンスには無い要素としてもっと評価されてもよいとも感じます。
ヨットマスターロレジウムという存在は、現在、ダークロジウム文字盤以外に関しては、目立たないという印象もあります。
しかし、このシリーズは本来、SSのGMTマスター2やサブマリーナより高級で、5桁世代までは実勢価格もロレジウムのほうが高かったのです。例えば、2010年において16610LVや16613は30万円台後半でしたが、16622は40万円台後半だったのです。
今となっては、GMTやサブマリーナより安いのが当たり前という印象がありますが、現在の価格序列は、過去の常識からすると驚くともいえます。