116500LNは、2016年に登場してから、今年で早くも3年の月日が経過したわけですが、その値動きは上昇傾向となっています。
これまでの事例だと、新作はデビューした年が高く、その後は値下がりすることが多いように感じました。
もっとも、デビューしてから数十年というように、ある程度の月日が経過するとヴィンテージとして、それなりの価値を感じられるようになるわけですが、デビュー後3年という時期は、新作でもヴィンテージでもないため、あまり評価されない傾向があるのは仕方がないといえます。
実際、旧モデルの116520の事例だと、デビュー3年後の2003年の時点では、かなり相場が落ち着いていたといえます。
116520がデビューしたのは2000年8月のことですが、市場に流通し始めたぐらいの時期である2001年1月の新品実勢価格は約155万円(税込換算、黒文字盤)という水準でした
。
それが、2003年の時点では約117万円(税込換算、黒文字盤)にまで落ち着いており、38万円ほど安くなっていたことが分かります。
2001年1月当時、116520は黒文字盤が圧倒的な人気となっており、白文字盤と約20万円ほどの価格差(新品実勢価格において)があった状況でした。
そのため、116520の黒文字盤は、2018年になるまで「デビュー直後の新品実勢価格が最も高かった」という状況が約17年も続いていたのです。
まさにこれは『デビュー3年後程度だと安く、デビュー17年後になってやっと高くなった』という事例だといえます。
しかし、116500LNの場合は違います。
以前からもお伝えしているように、デビューした2016年の新品実勢価格が、2017年の中古ボトム価格よりも安いのです。
ただ、2016年といえば、ロレックスなど腕時計が一時的に安くなった時期であるため、116500LNの新品実勢価格より、デビュー1年後の中古のほうが高いという状況になる難易度は、2017年デビューのモデルよりも低かったといえます。
そのため、116500LNの値上がりは「まぐれ」と考えている方もいるかもしれません。
けれども、現在の状況をみると116500LNの動きは決して「まぐれ」ではなく、凄い実力だということができるのです。
なぜなら、デビューから3年後という2019年現在でも、相変わらず116500LNは値上がり傾向となっており、なんと1月から5月という約4ヶ月の間でも8万円以上という上昇となっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2019年1月 の安値(楽天) |
2019年5月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
デイトナ 黒文字盤 116500LN |
中古 | 0年 4ヶ月 |
¥2,376,000 | ¥2,462,400 | 86,400 | 103.64% |
116500LNにおいて、“高いほう”の文字盤となっているのは白文字盤ですが、“安いほう”の黒文字盤を例としても2019年1月から5月の期間で8万円以上の値動きとなっているのです。
今年2019年は、GMTマスター2の116710BLNRやサブマリーナの116610LVなど、6桁世代の人気モデルが目立って上昇している印象ですが、デイトナ116500LNも負けずに上昇しており、腕時計の王様と言われる強さを見せているように感じます。