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現在相場考察

17年で動いた額は、パテックフィリップ10DAYS 5100J-001

2019年5月4日更新
パテックフィリップのについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2002年6月の新品実勢価格(2社平均)と2019年5月の中古安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この16年11ヶ月での変動は¥2,106,750だった。

10デイズ 5100J-001についての考察(2019年5月)

2000年にミレニアムを記念して限定生産されたパテックフィリップ10デイズ。

10日間パワーリザーブという機能は、当時としては驚く性能だと感じ、2000年代前半において、「高いパテックフィリップ」としてなかなか有名な存在だったと感じます。

ただ、今となっては長期間パワーリザーブという性能は、以前より身近になったといえます。

なぜなら、パネライが8デイズをレギュラーモデルにも採用したからで、そのムーブメントを搭載するモデルは、現在50万円前後ぐらいから購入することができる状態です。

そのため、長期間パワーリザーブに対して、2000年代前半ほどの“珍しさ”はなくなっているといえますが、それでも10デイズというインパクトは依然として大きいとも感じます。

この5100というパテックフィリップには、YGの5100Jやプラチナの5100Pなどが存在するのですが、YGの5100Jは、2002年という時代においても新品が売られており、その実勢価格(2社平均値)は約286万円という水準。ちなみに、当時の定価は370万円(税別)でした。

さて、そんな2002年6月から17年近い月日が経過したわけですが、この5100J-001はどのような値動きとなっているのでしょうか。

その答えは、ズバリ値上がりとなっており、2002年当時の新品実勢価格と比較しても、定価と比較してもずいぶんな上昇となっているのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2002年6月
の新品実勢価格(2社平均)
2019年5月
の中古安値(楽天)
変動額 残価率
パテックフィリップ
10デイズ
5100J-001
新品 16年
11ヶ月
¥2,861,250 ¥4,968,000 2,106,750 173.63%

現在、この5100J-001のボトム価格は、約496万円という水準ですから、2002年の新品実勢価格と比較して210万円ほど値上がりしています。

また、当時の定価と比較しても約108万円の上昇となっているため、2002年にどのような方法で買ったとしても、17年後には100万円以上値上がりしたということになるのです。

10デイズは、10日間パワーリザーブという特殊な機構が採用されているため、オーバーホールの代金は、通常の3針モデルと比較して高そうだと推測できますが、そういったメンテナンスを何回か受けたとしても、変動額のほうがずいぶん大きいといえるでしょう。

特殊機構のモデルは、メンテナンスなど気を使う部分が大きいという点もありますが、この5100Jのような値動きとなった場合、結果的に「あまり気にしなくて良かった」となるのが凄いといえます。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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