2003年に登場したメンズサイズのコンビヨットマスター。
ヨットマスターのカジュアルモデルといえば、ロレジウムが有名ですが、ロレジウムが1999年の登場だったのに対し、メンズのコンビモデルはそれよりだいぶ後に登場しているのです。
コンビモデルの存在感はあまり高いとはいえないでしょうが、ヨットマスターの場合は、後から登場したということにより、デビュー時の時点ではなかなか注目度が高かったように感じます。
そのせいか、ロレジウムと比較して中古相場は常に高い価格帯に位置。
2012年頃まで、ロレジウムは、他のスポーツコンビよりも高い価格帯という価格序列にいたのですが、そのときでも16623は16622よりさらに高い水準にいたため、スポーツ系の中でかなり高いという印象がありました。
ヨットマスターは、最高級スポーツとしてデビューしたモデルですから、そのような価格序列だった2012年以前の印象は、「さすが高級モデル」という感想だったのです。
しかし、今ではロレジウム16622の価格序列は、スポーツ系の中ではあまり高くないほうに位置。
青サブ16613に抜かされているのはもちろん、かつてかなりな価格差があったステンレスの16610などとの価格差もあまりない状況です。
また、ヨットマスターシリーズ自体も、現在ではコンビモデルが主軸という存在感となっており、「最高級シリーズ」という印象は薄まっています。
さて、そのようなことから、ヨットマスターへの注目度は以前ほど高くなく、特にコンビモデルは目立たない存在となっていても不思議ではありません。
しかし、そんな16623は、決して値動きいないわけではなく、1年前と比較して約5.6万円の上昇となっています。
確かに、他のスポーツ系と比較して地味な値動きですが、その価格を見ると100万円以上という水準に達しているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年3月 の安値(楽天) |
2019年6月 の安値(ヤフーショッピング) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
ヨットマスター グレー文字盤 16623 |
中古 | 1年 3ヶ月 |
¥956,700 | ¥1,013,040 | 56,340 | 105.89% |
ロレジウムの16622が、16613より安くなっている一方で、16623は16613など5桁コンビより高い水準をキープしているのが興味深いといえます。
ヨットマスターというシリーズの注目度は、近年あまり高くないと感じますが、その中でもコンビモデルは目立たないため、認知度は低いようにも感じます。
しかし、そんなコンビのヨットマスターは、以前と変わらない価格序列をキープしており、今では100万円以上という水準になっています。
ヨットマスターのコンビモデルといえば、現在ではエバーローズゴールドの116621という印象が強いですが、5桁時代のコンビモデルといえば、この16623だったのです。
16622は、2012年に116622へとモデルチェンジしており、最近まで現行モデルとして存在していました。また、今年登場した126622の見た目は、116622とほぼ変わりません。
そのため、YGコンビの16623にも、6桁世代のモデルがありそうだと思うわけですが、実は、16623には後継モデルが存在していないのです。
ですから、ロレジウムよりもレア感が強いのかもしれません。
まして、デビューが2003年であるため、生産年もロレックスとしては短め。
そういったことから、16623の価格序列は16613などに逆転されていないのかもしれません。
ちなみに、ヨットマスターのコンビモデルでも、ボーイズサイズの68623などは、ロレジウム登場以前からありますが、メンズサイズが登場したのが2003年であるため、“YGコンビのメンズサイズのヨットマスター”という文脈のキャラクターは濃いのだと思います。