ブルガリアルミニウムといえば、メンズサイズの自動巻3針が5万円前後で購入可能という印象がありますが、程度の良いモノは10万円近い傾向もあります。
それに該当するのは、AL38であるのですが、リファレンスの“38”のとおり38mmのモデルです。このサイズが、かつてアルミニウムで最も大きかったのですが、2000年代後半頃に44mmサイズが登場したことにより、最大サイズは44mmとなりました。
その44mmモデルの相場は、38mmよりだいぶ高く、程度を考慮しないボトム価格でも約8.7万円という水準。
AL38A、もしくはAL38TAの場合、程度が悪いモノだと3万円台ということも珍しくないため、AL44TAは38とは大きく異なる価格帯に位置するといえます。
比較的、相場が高めのアルミニウムといえばクロノグラフのAC38TAという存在がありますが、この44mmの3針は、クロノグラフ並の水準だといえます。
では、そんなAL44TAは、過去比較してどのような水準となっているのでしょうか。
この時計の2010年頃の新品実勢価格は15万円程度でしたが、その際の中古は10万円ぐらいという水準だったといえます。
2014年頃には、既にAL44TAは生産終了となっていたと思われ、その時代ではアルミニウム特有の程度が良い個体が減りつつあった様子だといえます。
その際のABランク以上の個体は、約8.2万円という水準となっており、現行時代より値下がりしている様子でした。
しかし、今ではABランク上の個体は、10万円以上という価格帯となっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2014年2月 の安値(ヤフオク) |
2019年6月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ブルガリ
アルミニウム AL44TA |
中古 | 5年 4ヶ月 |
¥82,500 | ¥105,840 | 23,340 | 128.29% |
このAL44TAというモデルは、2010年頃に新品で買ったとしても、現在の水準を見る限り、大きなマイナスとならなかったと感じます。
そういった意味では、なかなか優秀さを感じ、特にスポーツクロノなどと比較するとその印象は強まるといえます。
この44mmのアルミニウムは、パネライブームが引き起こした時計の大型化にまさに影響された存在だといえ、2000年代という時代の流れを感じる1本です。
そういった意味では、流行り物という印象もあるようにも感じますが、今でもアルミニウムの中で相対的に高いということから、人気があるといえます。
実際、筆者がこの記事を準備している際、取り上げようとおもっていた個体は、記事を書く段階で売り切れとなってしまいました。
ブルガリの腕時計は、あまり大きな変動となるモデルが目立ちませんが、一定の需要があるという点は他のモデルにも共通しており、ファンがきちんといるという印象です。