雲上スポーツといえば、近頃はすっかり大人気モデルというポジションで、そのどれもが数百万円単位といった高価格帯に位置するという印象です。
しかし、そういった雲上スポーツでも、オーバーシーズの第1世代は比較的安価に購入可能。
その中でも特に安いと感じるのがクロノグラフです。
価格的にはクロノグラフよりも、3針のほうが安いのですが、2000年代前半の新品実勢価格を考慮するとクロノグラフのほうが安いと感じます。
2000年代前半、オーバーシーズやロイヤルオークの3針は50万円台という新品実勢価格でしたが、オーバーシーズのクロノグラフは90万円前後という水準。これは、当時のノーチラスやアクアノートと同じだったのです。
ちなみにその頃、筆者はアクアノートを買いましたが、アクアノートオーナーの目線で見ても、「高い時計」という印象がありました。実際、華奢に感じるアクアノートより、オーバーシーズクロノグラフのほうが高級感を感じ、やや羨ましいと思ったことすらありました。
そんなオーバーシーズのクロノグラフは、現在アクアノートやノーチラスよりはるかに安い価格帯に位置。2016年でも、2018年でも100万円以下で購入可能であったのです。
そういったお得感は、何度かお伝えしていたのですが、特に何年もの間オーバーシーズの相場は大きく変わることはありませんでした。
ただ、2019年になると同じ第一世代の黒文字盤が目立って値動きし、その水準は110万円以上となったのです。
それでも銀文字盤のほうは依然100万円以下という水準のままで、6月になっても大きな変化は見られなかったのです。
しかし今、そんな第一世代のオーバーシーズクロノグラフの銀文字盤にも変化が発生。
これまで100万円以下という水準が当たり前で、2018年11月の段階でも約98万円という水準だった49140/423A-8790は、2019年7月の今、ついに100万円台となっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年11月 の安値(楽天) |
2019年7月 の安値(ヤフーショッピング) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ヴァシュロンコンスタンタン
オーバーシーズ クロノグラフ 49140/423A-8790 |
中古 | 0年 8ヶ月 |
¥988,000 | ¥1,048,000 | 60,000 | 106.07% |
現在、49140/423A-8790のボトム価格は105万円という水準なのですが、筆者の感覚としては、2008年のリーマンショック以降で最も高い水準だと思います。
そういった意味では、過去最高値といえるほどの水準ともいえるのですが、まだその価格帯は100万円を超えたばかり。
当時のアクアノートとの比較だけでなく、かつてこれより下の価格帯に位置したロレックスと比べてもかなり安いと感じます。
実際、2002年において、GMTマスター2の16710の新品実勢価格は、約33万円程度でしたが、今となっては109万円(青赤ベゼル)という水準です。
2002年において、このオーバーシーズクロノグラフは、かなり高級な時計という印象でしたが、今となっては、他の腕時計と比較して相対的に安いというのが、当時の様子を知っている筆者としては、面白いと感じてしまいます。