2014年のバーゼルで、2007年から7年ぶりに復活した「青赤ベゼル」のGMTマスター2。
青赤という配色は、GMTマスターシリーズの象徴的な色だった反面、2007年以前の現行時代では人気がありませんでした。
そんな青赤ですが、2007年に廃盤となると、それまでの不人気から一転、人気モデルとなったのです。
その時点では、早々に6桁世代のGMTマスター2にも青赤が投入されると思っていたため、新作が出たら欲しいと思っていた人は多かったのではないでしょうか。
2009年には青サブ、2010年には緑サブの6桁モデルがデビューしているため、青赤の6桁はその時期において、「そろそろ出るだろう」と思われていたといえます。
けれども、6桁世代の青赤はいつまでだっても登場することがなく、結局2007年から7年もの歳月が経過してから、やっと投入されたのです。
しかし、その際登場したのは、ホワイトゴールドモデル。
GMTマスターシリーズといえば、それまでWGモデルの印象がなかった中、なんと青赤がWGモデルとして登場したのは驚きだったといえます。
当然、WGであるため実勢価格は高く、中古もあまり出回らない傾向があったといえます。
今では、116506など高額モデルも定価以上の水準となることが珍しくありませんが、2014年時点では、定価200万円や300万円といった単位のモデルがそうなることはなかったといえます。
ですから、116719BLROは「憧れのモデル」という印象がありながら、2018年頃まで大幅な値動きがなかった様子でした。
けれども、2018年に、116719BLROは、青文字盤へと変更。
そうすると、旧黒文字盤は値上がりし、それまでの300万円前後という水準から、340万円近くにまで値上がりしたのです。
そんな116719BLROですが、今年2019年のバーゼルで、新ムーブメントを搭載する後継モデルにバトンタッチ。
その結果、2018年に登場した青文字盤は、たったの1年しかラインナップされなかったこととなり、今では500万円台でSOLD OUTとなっている様子を目にします。
では、黒文字盤はどうかというと、こちらも値上がりしている様子。
2018年6月に約339万円だった116719BLROは、2019年7月現在では約356万円という水準になっており、約1年という期間で16万円程度の上昇となっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年6月 の安値(楽天) |
2019年7月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
GMTマスター2 黒文字盤 116719BLRO |
中古 | 1年 1ヶ月 |
¥3,398,000 | ¥3,564,000 | 166,000 | 104.89% |
数ヶ月で数十万円という値動きするモデルと比較すると、この116719BLRO黒文字盤の値動きはかなり地味といえます。
実際、300万円台という価格帯の時計として、1年で10万円単位という値動きは、あまり驚く水準とは言えません。
116719BLROは、以前からあまり値動きしない傾向がありましたが、やはり現在でもそれほど派手な動きとはいえない様子です。
という王道的な見た目は、人気要素だと感じますが、この116719BLROは、そこまでの評価となっていません。
その理由とそして考えられるのは、「前から高い」という印象ですが、116506など高価格帯の時計でも派手な値動きをする現在、116719BLROがそういった動きとなっても不思議ではありません。
「6桁、青赤、3連、黒文字盤」というオーソドックスな組わせはありそうで意外となく、今のところ、この数の少ない116719BLROのみいう状況です。
そういった意味では、116719BLROは、もっと評価されても良いモデルの1つといえると思います。