2016年のバーゼルでデビューした、ヨットマスターのローズゴールドコンビモデル。
ローズゴールドコンビといえば、新しいロレックスという印象がありますが、ヨットマスターシリーズでは、2011年にヨットマスター2から116681がデビューしています。
ただ、ヨットマスター2は、真新しいシリーズという印象がある一方で、このヨットマスター(1)のほうは、1992年に登場してから基本形が変わっておらず、また、1999年に話題となったロレジウムの印象も強くあります。
そういった意味では、20年以上も前から親しみのあるモデルに、ローズゴールドコンビが用意されたのはかなり意外であり、とても新鮮に写った記憶があります。
この116621は、単にローズゴールドコンビというだけではなく、ブラウン文字盤という色合いも魅力的。この雰囲気は、5桁時代まで存在した、GMTマスター2の16713ブラウン文字盤に共通するものがあると感じます。
ただ、このような魅力がある一方で、この時計は、そこまで大きな注目度ともなっておらず、その存在感は、他のコンビモデルと大きく変わりなかったと感じます。
しかし、そうはいっても、この116621は、2016年のデビュー以降、きちんと上昇傾向となっており、2018年時点で「デビュー年の新品実勢価格より、その後の中古相場のほうが高い」となっていたのです。
筆者は、デビュー年の新品相場の参考値として、ある程度数が出回った秋頃を基準としますが、2016年11月における116621の新品実勢価格(3社平均値、安い順)は、約125万円という水準でした。
それに対して、2018年2月の中古ボトム価格は、約130万円となっていたため、デビュー年よりも5万円程度中古が値上がりした状態だったのです。
さて、そんなヨットマスター116621ですが、2018年から1年たった今、どのような様子となっているのでしょう。
現在、116621は約141万円という水準なのですが、これは2018年2月と比べて約10万円の値上がり状態。
ですから、過去の新品実勢価格より、さらに中古が高くなっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年2月 の安値(楽天) |
2019年7月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
ヨットマスター 116621 |
中古 | 1年 5ヶ月 |
¥1,307,950 | ¥1,410,950 | 103,000 | 107.87% |
ヨットマスターは2019年のバーゼルで多くのモデルが新しいリファレンスへとチェンジ。
結果、この116621も、3年程度しか製造されなかったレアモデルとなりました。
ただ、今のモデルチェンジは、ムーブメント変更がメイン。そのため、見た目は大きく変わらず、まさに80年代のモデルチェンジと同様だといえます。
そういった意味では、116621は、80年代ヴィンテージのようなキャラクターに今後なっていくかと思われるわけですが、今の80年代ヴィンテージの様子を見ると評価されていることがわかります。
ですから、116621は、同じような見た目のモデルに変更されたわけですが、今後も希少モデルとして扱われる可能性があるといえるのです。