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現在相場考察

1000万円以上になった年次カレンダー、ノーチラス5726/1A-010

2019年7月28日更新
パテックフィリップのノーチラス5726/1A-010について斉藤由貴生が執筆。本記事では2018年12月の安値(楽天)と2019年7月の安値(ヤフーショッピング)を比較し現在相場を考察。この7ヶ月での変動は561万円の値上がりだった。

ノーチラス 5726/1A-010についての考察(2019年7月)

2010年に登場したノーチラス年次カレンダーモデル、5726/1A-010

年次カレンダーというプチコン機能に対して、かつてはかなりな上級イメージがあり、その新品実勢価格はノーチラスの2倍以上という時代もありました。

また、5711/1Aの実勢価格が、YG3針カラトラバより高いという傾向もあったため、年次カレンダーノーチラスという組み合わせは、デビュー年の2010年において、かなり高いという印象があったといえるわけです。

しかし、2017年以降、現行ノーチラスでは3針青文字盤の相場が特に目立って上昇。その結果、2018年には、この5726/1A-010より、5711/1A青文字盤(-001と-010)のほうが高いという状況へと変化。

2018年6月当時、5711/1A-010500万円台後半という水準だったのに対し、この5726/1A約538万円という水準でした。

この時点では、年次カレンダーが高級要素だったということを忘れさせるぐらい、3針が強かったのです。

けれども、そんな年次カレンダーは今、3針とは比べ物にならないほどの高価格帯へと変化。

2019年7月現在、なんと5726/1A-010は、約1221万円という水準にまで上昇しており、2018年12月と比較して561万円も値上がり状態なのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2018年12月
の安値(楽天)
2019年7月
の安値(ヤフーショッピング)
変動額 残価率
パテックフィリップ
ノーチラス
5726/1A-010
中古 0年
7ヶ月
¥6,609,600 ¥12,219,600 5,610,000 184.88%

ノーチラスの値上がりが目立っている現在、1000万円以上という水準はそこまで驚くと感じないかもしれません。

とはいえ、1000万円以上となっているのは、SSの現行モデルではクロノグラフ5980/1Aぐらい。2018年において、ノーチラス価格序列上位にいた5711/1A青文字盤が1000万円以上となっていないのはもちろん、目立って上昇気味のコンプリケーション5712/1A1000万円以上ではありません。

この5726/1A-010は、2018年6月において、5711/1A青文字盤より安かっただけでなく、5712/1Aと比較しても安い価格序列に位置していました。

それが、2019年現在となっては、それらを大きく上回る状況となっており、価格帯でも、変動額でも、凄まじい様子に変化。年次カレンダー×ノーチラスの凄さを3針に対して見せつけられたような感覚があるといえます。

これまで、この5726/1A-010に対してこれほどの凄みを感じたことはありませんでしたが、2019年の今では5980/1A並の価格帯へと変化。

その変動額である561万円は、2018年6月時点の本体価格、約538万円をも上回る状況であるのです。

最近、ノーチラスにおいてコンプリケーションが大きな変動となっていると感じている旨は、以前の記事でもお伝えしましたが、この5726/1Aの事例もまた、そういった傾向を示していると思います。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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