2000年前後において、ヴァシュロンコンスタンタンはいくつかの限定モデルを出したのですが、そういったモデルの多くは、かなりなインパクトがあるキャラクターとなっています。
カレヒストリークとサルタレーロはまさにそういったインパクトがあるモデルであるわけですが、この独特な存在感は、他のブランドでは見ることがなく、まさにヴァシュロンコンスタンタンでしか味わえない良さを感じる銘品だといえます。
カレヒストリークは各素材ごとに600本、サルタレーロは各200本の限定だったわけですが、前者は1200本、後者は600本程度が世の中に出たといえます。
海外でもこれらヴァシュロンコンスタンタンの限定モデルは、それなりの注目度となっているようですが、やはり人気なのはサルタレーロのほう。
このカレヒストリークが、シンプルなスモールセコンドだったのに対し、サルタレーロは「ジャンピングアワーとレトログラード」の独特な見た目であるため、注目度が高いというのも理解できます。
とはいえ、このカレヒストリークのデザインも、かなりな独創性があり、やはり他のブランドでは見かけないデザインです。
スクウェアケースの後ろ側に、もう一つのケースがあることを感じさせる形状が特徴的で、そういった立体感は、文字盤にも示されています。
ちなみに、カレヒストリークの文字盤にはシグママークがあるのですが、この世代ではほぼ見かけることはなく、シグママークが施されたモデルとしては最終世代にあたるといえます。
カレヒストリークよりサルタレーロのほうが先にデビューしているようですが、サルタレーロにはシグママークがなく、カレヒストリークにはあるというのも興味深いと感じます。
さて、そんなカレヒストリークという存在は、WGとRGがラインナップされ、各600本の限定だったのですが、現行時代には雑誌広告などが展開されており、限定600本という少数生産であるにも関わらず、気合を入れてアピールされていた様子です。
広告で採用されていたのはRGのほうだったのですが、そういったこともあってか、近年カレヒストリークはWGよりRGのほうが人気という印象があります。
中古流通でも、RGはWGと比べて少ない傾向がありますし、“売れるまでの期間”もWGよりかなり早い傾向があるように感じます。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2016年2月 の安値(楽天) |
2019年9月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ヴァシュロンコンスタンタン
カレヒストリーク 91030/000R |
中古 | 3年 7ヶ月 |
¥798,000 | ¥938,000 | 140,000 | 117.54% |
さて、そんなローズゴールドのカレヒストリークは、現在どのような水準かというと、約93万円という状況なのですが、これは2016年2月と比べて14万円の上昇であります。
カレヒストリークは、かなりマニアックなモデルであるため、腕時計ファンとしても、この存在を認知している方はそこまで多くないでしょう。
しかし、このカレヒストリークのような、
といった他にはない要素には、一定のファンがいると思われます。
まして、カレヒストリークは少数限定モデルであるわけですから、需要>供給となるのだと思います。