「ロレックスといったらこれ!」という存在こそ、まさにこのデイトジャスト16233ですが、そういったイメージだったのは、もう過去のことになりかけているようにも思います。
特に、今の25歳以下の方にとっては、スポーツモデルが「ザ・ロレックス」という印象でしょう。
実際、2019年現在、「ロレックス」という言葉に対して、多くの人が思い浮かべるのは、デイトナやGMTマスター2などのスポーツ系だといえ、メディアで紹介されるロレックスの多くもスポーツモデルだといえます。
ただ、かつて、スポーツ系はロレックスにおいてマニアックな存在感。そういった印象だったのは、90年代中盤までだと思われるため、スポーツ系の注目度が高くなってから既に20年程度が経過しています。
そのため、6桁時代になると、この16233と同じジュビリーブレスレットのコンビデイトジャストはメジャーではなくなり、それは中古売出し数の少なさを見ても分かります。
その一方で、この5桁の16233は、かつて最もメジャーなロレックスだっただけに、その売出し数は多いわけなのです。
しかし、この16233は、
といった理由のため、これまであまり値動きしない傾向がありました。
もっとも、リーマンショック⇒アベノミクスといった時代には値動きしましたが、逆に値動きするといえたのは、そういった大きな出来事があった時ぐらいだということもできるわけです。
もちろん、この16233にもレア要素を含むモノがありますが、そういった存在は、シェルやオニキスなど、何かしら特徴的な文字盤が重要となります。
そういった意味では、このシャンパン文字盤は、最もオーソドックスな16233であるわけで、かつての「ロレックスといえばこれ!」というイメージそのもの。
そのため、16233の中でも最もレア感が無い存在であるのです。
そんな16233のシャンパン文字盤ですが、なんと2019年10月の今、異変が起こっているのです。
これまで16233のボトム価格は30万円台といった水準が長らく続いていましたが、今ではなんと40万円台。
こういった変化が16233、それもシャンパン文字盤に起こるというのは、かなりレアな体験だと思います。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年3月 の安値(楽天) |
2019年10月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
デイトジャスト シャンパン文字盤 16233 |
中古 | 1年 7ヶ月 |
¥388,000 | ¥428,000 | 40,000 | 110.31% |
2019年上半期には、多くのロレックスが値上がりしていた一方、7月頃からは値下がりが目立つようになっています。
そういったタイミングでこの16233シャンパン文字盤が40万円台という水準になったのは驚きますが、そのような“驚き”よりも、16233全体のボトム価格が40万円以上ということが重要だといえます。
2018年3月の記事でもお伝えしたように、16233は個体数が多いため、同じ16233のシャンパン文字盤同士だったとしても、条件によって価格が異なるという傾向がありました。
そのため、同じ時代でも30万円台前半(場合によっては20万円台後半)と40万円台の個体が存在するなど、相場の見極めが難しい傾向があったのです。
しかし、今ではそういった条件を考慮せずとも、16233は40万円以上という水準になっているのです。
これは、驚くべき現象だといえるかと思います。