腕時計投資新聞

腕時計の[買う・使う・売る]すべてを楽しむ専門サイト「腕時計投資ドットコム」
現在相場考察

ローズゴールドの価格帯は違う、カラトラバ5196R

2019年12月22日更新
パテックフィリップのカラトラバについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2005年12月の新品実勢価格と2019年12月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この14年0ヶ月での変動は¥443,735だった。

カラトラバ 5196R-001についての考察(2019年12月)

カラトラバの5196といえば、最もオーソドックスなパテックフィリップながら、その値動きはなかなか優秀で、ここ数年は値上がり傾向が目立っている印象です。

とはいえ、その価格帯は160万円前後という印象があり、今のパテックフィリップの基準からすると、そこまで高くない価格で購入可能といえるでしょう。

しかし、そういった5196の中でも例外的な価格帯のモデルが存在。それは、プラチナモデルといいたいところですが、プラチナが高いのは当たり前です。

ですから、プラチナ以外という観点で、例外的な価格帯に位置する5196という意味になるのですが、そういったことに該当するモデルがあるのです。

それこそが、この5196R-001。「R」という末尾が示すとおり、ローズゴールドの5196なのですが、このモデルは、YG(5196J)や、WG(5196G)と比べて抜きん出て高い水準となっているのです。

現在、5196JやGは160万円前後という水準ですが、この5196R185万円という価格帯であるのです。

そして、それは2019年現在だけでなく、実はデビュー時に近い時代から同様。2005年12月において、5196J約129万円5196G約136万円という新品実勢価格だったのに対し、この5196R約140万円という水準だったのです。

本記事で参考とした中古腕時計

※広告が含まれる場合があります

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2005年12月
の新品実勢価格
2019年12月
の安値(楽天)
変動額 残価率
パテックフィリップ
カラトラバ
5196R-001
新品 14年
0ヶ月
¥1,406,265 ¥1,850,000 443,735 131.55%

2005年の新品実勢価格では、唯一140万円台という水準に位置したこの5196R。当時としては、「割高」という印象となったかもしれませんが、それから14年が経過した今、5196Rはきちんと値上がりし、YGやWGと比較して高い水準をキープしています。

そのため、2005年当時の選択として、割高感のあるローズゴールドを買うというのは、間違っていなかったといえます。

さて、近年のパテックフィリップといえば、必ずしもローズゴールドが飛び抜けて高いわけではありませんが、この5196についてはRGが高いというのは凄いと思います。

5000R-001のようにローズゴールドだけ目立った配色が採用されていたり、数が少ないといった場合、ローズゴールドが飛び抜けて高いという現象がありますが、5196の場合はローズゴールドとイエローゴールドとの差はそれほど分かりやすいとはいえません。

それは、ワールドタイムも同様であるのですが、5110J5110Rの水準は現在ほとんど変わらないという様子である一方、5196のローズゴールドがYGよりだいぶ高いというのは面白いといえます。

そして、それがデビュー時の新品実勢価格から同様で、十数年が経過した今でも、そういった様子に変化なしというのは凄いと感じます。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
本コンテンツには、主観的評価、見解、想定における情報が含まれています。運営者及びコンテンツ提供者は、コンテンツ内容の正確性、確実性、完全性における保証を行いません。また、コンテンツ内容にかかわる損害・トラブル等に関する一切の責任を負いません。本サイトに記載されている情報は、特に断り書きがない限り、更新日時点での情報に基づいています。