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現在相場考察

5850黒文字盤でも20万円台、カサブランカブレスレット

2019年12月29日更新
フランクミュラーのカサブランカについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2016年7月の安値(楽天)と2019年12月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この3年5ヶ月での変動は7万6040円の値下がりだった。

カサブランカ ブレスレット 黒文字盤 5850についての考察(2019年12月)

かつてフランクミュラーといえば、腕時計ファンから10代の若者にまで「超高級な腕時計」として認知されており、中古でもその価格帯はロレックスより高いという印象がありました。

しかし、そんなフランクミュラーは、2010年代になると中古での価格序列が変化。特に2013年頃からは、ロレックスより安い中古価格帯となるなど、以前と比べると安くなったイメージとなりました。

それでも、2016年7月の段階で、5850サイズの黒文字盤は約37万円という水準。現在、この価格では購入可能なスポーツロレックスはありませんが、2016年7月当時なら、エクスプローラー14270エクスプローラー216570が購入可能だったのです。

2016年当時の印象として、筆者は『5850、ブレスレット、黒文字盤』という内容のカサブランカ約37万円という価格帯で購入可能であることに少々驚いた記憶があります。それは過去と比べると「安い」といった感覚だったのですが、なぜなら、2010年10月の段階で約39万円という水準だったからです。

2010年、39万円ではどのような腕時計が購入対象となったかというと、

  • サブマリーナ 16613(青サブ)
  • パネライ PAM00050
  • などが狙えたといえます。

    これは、デイトナを除くSSスポーツロレックス(5桁世代)よりやや高いという水準で、2010年の印象でも、それなりに高級な部類というイメージだったと感じます。

    しかし、2016年の段階で、青サブは60万円台、パネライ50番は40万円台といった水準に位置してたのに対し、この黒文字盤カサブランカ約37万円。ですから、2016年の水準は「安い」といった感覚だったわけです。

    さて、それから3年以上の月日が経過したわけですが、この黒文字盤カサブランカは、現在どういった水準となっているのでしょう。

    その答えは、約29万円という水準。なんと、30万円を切ってしまっている状態となっているのです。

    本記事で参考とした中古腕時計

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    本記事の価格比較

    腕時計 状態 期間 2016年7月
    の安値(楽天)
    2019年12月
    の安値(楽天)
    変動額 残価率
    フランクミュラー
    カサブランカ
    ブレスレット
    黒文字盤
    5850
    中古 3年
    5ヶ月
    ¥375,840 ¥299,800 -76,040 79.77%

    カサブランカのブレスレットモデルは、2017年頃の段階で、すでに20万円台で購入可能な個体が出るようになっていましたが、そういった価格帯に該当するのは2852サイズでした。

    また、文字盤色もサーモンピンクが特に多く、20万円台カサブランカは「サーモンピンクの2852」という印象があったわけです。

    しかし、2019年になるとサーモンピンク文字盤は、5850サイズでも30万円以下で購入可能な個体が出現。

    そして、今では黒文字盤でも同様の水準で購入可能な状態となっているのです。

    このようなことから、カサブランカは2010年以降、年々値下がりしているといえ、気づけば高級腕時計の中古相場としては、なかなかお得な部類になりつつある印象です。

    この記事の執筆者
    斉藤由貴生
    腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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