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現在相場考察

2001年の選択肢でSSより優秀といえた、116519黒文字盤

2020年1月26日更新
ロレックスのデイトナ116519について斉藤由貴生が執筆。本記事では2001年1月の新品実勢価格と2020年1月の中古安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この19年0ヶ月での変動は¥591,000だった。

デイトナ 黒文字盤 116519についての考察(2020年1月)

デイトナといえば、SSモデルの人気が高いという印象がありますが、それは文字盤デザインの評判が良いということを示しているといえるかもしれません。

現行の116500LNも、前モデルの116520も、エルプリの16520バーインデックスという点が共通していますが、同じ銀色系のWGとなるとバーインデックスが採用されないという傾向があるのです。

116520などSSモデルがバーインデックス仕様だったのに対し、WGの116509となるとローマインデックス仕様となるのが当たり前。(SSに無い文字盤色にはバーインデックスあり)

同じ銀色系の両者ですが、文字盤の印象がずいぶん異なることから、どちらがSSで、どちらがWGかということがひと目見ただけで分かるのです。

しかし、そんなWGデイトナにおいて、黒文字盤の革ベルトモデルには、なぜかSSと同じデザインの文字盤を採用するモデルが存在する傾向があります。

その1つが、この116519なのですが、画像をみて分かるように116520と同じ雰囲気であるのです。

ブレスレットの116509には採用されなかったこのデザインの黒文字盤ですが、革ベルトならばSSとWGの差別化ができたため、おそらく採用されたのでしょう。

その結果、116520的な見た目をもつけれども、実はWGというデイトナがあることになり、意外なレア感を持つ印象となっていると感じます。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2001年1月
の新品実勢価格
2020年1月
の中古安値(楽天)
変動額 残価率
ロレックス
デイトナ
黒文字盤
116519
新品 19年
0ヶ月
¥1,554,000 ¥2,145,000 591,000 138.03%

この116519黒文字盤という存在は、デビュー直後の2001年1月という時期において約155万円という新品実勢価格だったわけですが、実は同じ時期、116520黒文字盤も同様の水準でした。

116519はWGモデルですから、本来116520より高いのが当たり前なのですが、116520人気がとても高いため、2001年1月の新品実勢価格は同水準だったわけです。

さて、今では2001年1月からちょうど19年が経過したわけですが、116519黒文字盤はどのような水準かというと、約214万円

116520黒文字盤は、未だ200万円以上という中古ボトム価格となったことがないため、2001年の選択としては、この116519黒文字盤が実は正解だったということになるのが面白いといえます。

もちろん、116520黒文字盤も優秀な値動きをしているといえますが、WGの革ベルトモデルがそれ以上の値動きをしたというのは意外だといえます。

実際、16520の場合、2010年頃の中古相場がYG革ベルトの16518と同水準だったのに対し、今では16520のほうがだいぶ高いという水準。それに対して116520世代では革ベルト金無垢モデルのほうがSSより高い序列となっているのです。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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