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現在相場考察

値下がりをお伝えするのは初のこと、ノーチラス5980/1A-014

2020年2月8日更新
パテックフィリップのノーチラス5980/1A-014について斉藤由貴生が執筆。本記事では2019年6月の安値(楽天)と2020年2月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この0年8ヶ月での変動は¥-2,490,000だった。

ノーチラス 5980/1A-014についての考察(2020年2月)

クロノグラフという要素は人気アイテムとなりやすく、高値傾向となることが珍しくありません。

その代表例といえるのがデイトナですが、20年ほど前から、プレミア価格の代名詞的存在というポジションをキープし続けています。

ノーチラスは、1976年のデビューから長らく3針のみの展開となっていましたが、2006年に初めてクロノグラフがラインナップされました。30周年のタイミングでデビューしたクロノグラフこそ、この5980/1Aですが、自社開発した独特な見た目のクロノグラフがもたらす雲上らしさ、及びノーチラスクロノグラフという人気要素の組み合わせによって、近代の派手な動きをする代表的存在感となっています。

そのクロノグラフノーチラスの中でも、特に目立った値動きをするのが、2010年に「新色」として投入された5980/1A-014なのですが、これまでに記事でお伝えした値動きは、毎回凄い上昇という内容でした。

最初に5980/1A-014をお伝えしたのは2016年7月のことですが、その際は538万円という水準。今の基準からすると「かなり安い」と感じますが、当時の印象としては、ステンレスモデルの高値更新といった印象があったともいえます。

次にお伝えした2017年12月の段階では、698万円へと変化。2016年⇒2017年で160万円の上昇となったのです。

その次は2018年4月だったのですが、そのような短期間でなぜ2度も記事化したかというと、大幅な動きとなっていたからです。2018年4月に5980/1A-014878万円となっていたのですが、これは4ヶ月で180万円の上昇だったのです。

そして、その次が2019年6月のことだったのですが、なぜそんなに期間が空いたかというと、この「-014」の中古が出現しなくなったからです。

2019年の始めから5980/1Aの値動きの活発さは目立っていましたが、「-014」はありませんでした。やっと出現したのは6月になってからのことでしたが、その際なんと1480万円という水準にまで上昇したわけです。

これは2018年4月と比較して602万円という上昇額。もはや上昇額自体が2016年7月水準を超えてしまっていたのです。

このように、記事では2016年から5980/1A-014を追ってきたわけですが、2016年から2019年にかけてずいぶん派手な上昇となっていたことが分かります。

しかし今、そんな5980/1A-014値下がりとなっているのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2019年6月
の安値(楽天)
2020年2月
の安値(楽天)
変動額 残価率
パテックフィリップ
ノーチラス
5980/1A-014
中古 0年
8ヶ月
¥14,800,000 ¥12,310,000 -2,490,000 83.18%

これまで下落傾向をお伝えすることがなかったため、これが初めての値下がり記事なのですが、現在水準はどうなっているかというと1231万円という状況。

相変わらず1000万円という水準は大幅に超えている様子であるため、値下がりとはいえ2016年以降、2番目に高い水準なのですが、その値下がり額は249万円という水準であるため、派手に下落したという印象にもなります。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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