腕時計投資新聞

腕時計の[買う・使う・売る]すべてを楽しむ専門サイト「腕時計投資ドットコム」
現在相場考察

動かなくなった、スカルプチャー5091/1A

2020年3月4日更新
パテックフィリップのスカルプチャー5091/1Aについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2018年3月の安値(楽天)と2020年3月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この2年0ヶ月での変動は¥-107,600だった。

スカルプチャー 5091/1Aについての考察(2020年3月)

パテックフィリップの超個性的な2大巨頭といえば、スカルプチャーネプチューンだといえますが、どちらも“ステンレス、ブレスレット、自動巻”という人気要素を備えるにも関わらず、あまり高くないという傾向があります。

とはいえ、このスカルプチャーについては、2017年からそういったイメージではなくなっていたといえます。

なぜなら、2017年3月に約145万円という水準となったからなのですが、それは2016年4月と比べて27万円ほどの上昇だったのです。

さらに、その1年後の2018年3月時点でも上昇傾向は続いており、2017年3月水準よりさらに23万円高くなった様子となっていました。

それまでスカルプチャーは値動きしないという印象だったのが、2016年⇒2017年⇒2018年という期間では、1年単位で20万円以上の上昇ということとなっていたのです。

その結果、スカルプチャー5091/1Aは2018年3月時点で160万円台という水準にまで達し、当時のアクアノートに迫るほどの勢いだったともいえます。

しかし、そんなスカルプチャー5091/1Aはそれ以降、あまり大きな動きは見られなくなってしまいました。

では、現在5091/1Aはどういった水準なのかというと、約158万円という様子。

これは2018年3月と比較して10万円ほどの値下がりですが、この2年間でそれほど大きく変わっていないという印象になります。

本記事で参考とした中古腕時計

※広告が含まれる場合があります

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2018年3月
の安値(楽天)
2020年3月
の安値(楽天)
変動額 残価率
パテックフィリップ
スカルプチャー
5091/1A
中古 2年
0ヶ月
¥1,695,600 ¥1,588,000 -107,600 93.65%

2018年と2020年では、アクアノートはずいぶん高くなったという印象がありますが、その反面スカルプチャーは値下がりとなってしまっています。

2018年3月付近のアクアノート5065/1Aは、230万円台という水準でしたが、今では360万円台。この2年で100万円を大きく超える値動きとなっているのです。

それに対して、スカルプチャー10万円程度の下落といった様子。

2018年にアクアノートに近づいた印象だったスカルプチャーですが、近づく前、すなわち2016年以前よりもアクアノート5065/1Aとの価格差が広がった状態となってしまったといえます。

かつて、大きく値動きする印象でなかったこのスカルプチャー5091/1Aが、2017年、2018年と“1年で20万円程度”の動きとなっていたことにびっくりしましたが、今となっては、なぜその時期だけ特に動いていたのかということに驚きます。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
本コンテンツには、主観的評価、見解、想定における情報が含まれています。運営者及びコンテンツ提供者は、コンテンツ内容の正確性、確実性、完全性における保証を行いません。また、コンテンツ内容にかかわる損害・トラブル等に関する一切の責任を負いません。本サイトに記載されている情報は、特に断り書きがない限り、更新日時点での情報に基づいています。