現代における「腕時計の王様」的キャラクターといえば、116500LN白文字盤ですが、いち早く値動きしたり、他を牽引するような相場となるポジションは、別のモデルに譲っているといえます。
では、何がそれに該当するのかというと、まさにこの116710BLNRだといえます。
このモデルこそ、2019年夏の値下がり時、いち早く下落傾向となったといえます。また、下落傾向が落ちついたのも早く、2019年11月の段階で下落に歯止めがかかった様子となっていました。
そして回復傾向となるのも早く、2020年1月には他の腕時計に先駆けて回復傾向となっていたといえます。
こういったことから、116710BLNRは、いち早く値動きするという傾向があるといえるのです。
さて、そんな116710BLNRは、現在どのような水準になっているかというと、なんと130万円台にまで下落。1月に回復傾向と思ったのもつかの間、回復前の水準より安くなってしまっている様子に転じています。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2020年1月 の安値(楽天) |
2020年4月 の安値(ヤフーショッピング) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
GMTマスター2 116710BLNR |
中古 | 0年 3ヶ月 |
¥1,570,800 | ¥1,398,000 | -172,800 | 89.00% |
116710BLNRは、2019年上半期に大幅な値上がりとなり、2019年5月には約173万円という水準に到達していました。
しかし、7月には約157万円まで値下がり。5月水準がピークだったといえるのです。
そんな116710BLNRは、7月以降も値下がりが続き、8月には約149万円まで下落。ただ、11月頃になると値下がりが目立たなくなり、その際「下落に歯止めがかかった」という状況となったのです。
11月の水準は約147万円でしたが、2020年1月になると約157万円に上昇。その際、2019年7月水準程度にまで回復していたのです。
そのため、そこから回復傾向になるのかと思いきや、なんと2020年4月の今再び下落。現在水準は約139万円ですが、これは2019年夏の値下がり後としては、最安値といえる水準です。
116710BLNRは、2019年7月に大幅な値下がりとなったものの、それ以降はそれほど目立った値下がりとはなっていませんでした。
しかしながら、今の値動きは17万円程度の下落となっているため、2019年7月時点の値下がり額を超えており、ここ数年の下落幅としては、最も大きな影響となっているといえます。
このような値動きとなっている原因ですが、新型コロナ以外に考えられないでしょう。
よって、中古腕時計市場でも、新型コロナウィルスの影響による下落傾向が可視化できたといえ、今後どのようになるのか興味深いと感じます。ただ、その一方で、現在水準に近い価格帯では、かなり早い段階で売り切れとなっているため、このような水準での需要はなかなかあるともいえます。
ちなみに、116710BLNRの現在水準、約139万円はいつの時期と同じかというと、2019年1月後半の約137万円に近いでしょう。