かつてラジオミールがパネライの高級ラインだった時代に販売されていたPAM00103。
RGケースにゼニスエリートベースのムーブメントという内容は、ルミノール系に対して明らかに高級な印象で、その特別感は現在でも同様。自社ムーブメント時代のモノとは、また別の高級感や特別感があるといえるのが、この103番の魅力だといえるでしょう。
そういった印象からか、2013年以降103番は目立って上昇。2011年という時代、この時計は85万円という水準でしたが、2015年8月には約139万円に達していたのです。
なお、2011年4月の85万円という水準は、当時の感覚として「高い」と感じたといえます。
この103番は2000年代前半といった時代、その中古水準は50万円台後半、もしくは60万円台といったところ。2011年という時代、14270などロレックスは2000年代前半の水準をも下回っていたため、103番の相場は「高い」といえたのです。
ロレックスの例と同じならば、2011年の103番の相場は2000年代前半と同等か、それを下回るぐらいとなるため、50万円程度になっていても不思議ではなかったわけです。
ただ、当時のパネライには、この103番のように、ロレックスと比べるとあまり下落しないというモデルが多かったといえます。具体的には、50番などルミノールマリーナの40mmブレスレットモデルや、52番などのルミノールクロノが該当するでしょう。
しかし、それらモデルはアベノミクス以降、目立った上昇とはならず、逆にアベノミクス後のほうが2011年頃より安いという動きを見せたこともあるぐらいなのです。
それに対してこの103番は、全く異なる動きだったわけです。
なぜなら、アベノミクス後にきちんと値上がりしていたからで、50番や2016年頃までの52番と明らかに違う動きを見せていたのです。
けれども、そんな103番は2017年以降、相場が読みづらくなります。
なぜなら、2017年8月に40万円以上という下落となったからなのですが、その時期といえば、このような動きとなっているモデルは少なく、謎な値下がり傾向だったといえます。
そして、2017年8月の値下がり以降、この103番の動きは大きくかわらず、110万円以下という状況が長きに渡って続いていたのです。
しかし、そんな103番は今、久々に上昇傾向となっている様子。現在水準は約122万円なのですが、これは2018年9月水準に対して約14万円の値上がりです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年9月 の安値(楽天) |
2020年4月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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オフィチーネパネライ
ラジオミール PAM00103 |
中古 | 1年 7ヶ月 |
¥1,077,840 | ¥1,225,550 | 147,710 | 113.70% |
この103番は、
というように、2015年から2017年4月まで140万円前後という水準に位置していました。
それが、
となったように、2017年8月に大きく値下がりしてから、その水準が定着していたといえます。
そして今回、
というように、久々に異なる価格帯へと回復したわけですが、依然として2016年8月水準にすら届いていないといったところです。