デイトナ116520黒文字盤といえば、2000年にデビューして以来、長らく「腕時計の王様」といった存在感でしたが、2016年に116500LNにその座を譲って以降、SSデイトナの価格序列としては最も安い位置となっています。
とはいえ、その価格帯は今や200万円近い水準となっており、2016年頃の110万円程度と比べると随分高くなっているわけです。
そんな116520黒文字盤は2019年9月の段階で192万円という水準に達していました。
そのままいけば200万円台となっても不思議ではなかったのですが、その他人気モデルの値下がりトレンドに飲み込まれるかのように、その後値下がり傾向へと転じてしまいました。
11月には約184万円という水準に下落していたのですが、当時の印象としては「下落でも他と比べるとそこまでではない」といったところ。そして、2020年2月頃には、他のモデルが回復傾向になったのと同様、この116520黒文字盤も再度190万円台といったボトム価格となっていたのです。
しかし、そうなったのは一瞬といえるぐらい短い間でした。コロナウィルスの影響により、回復傾向を見せた116520は再度下落傾向となっているのです。
では現在、116520黒文字盤はどのような水準かというと、約170万円であるのですが、これは2019年11月と比べて14万円ほどの下落状態であるのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2019年11月 の安値 |
2020年4月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
デイトナ 黒文字盤 116520 |
中古 | 0年 5ヶ月 |
¥1,843,550 | ¥1,700,406 | -143,144 | 92.24% |
これまで記事で確認した116520黒文字盤の最も高い水準は、2019年9月の約192万円というボトム価格ですが、2月の一時期はそれに匹敵する状況となっていたのです。
しかし、記事化するまもなく116520は再度下落傾向となり、結局11月水準を下回ってしまっている状況です。
なお、現在水準は“どの時期に近いか”というと、2018年9月の172万円に近いといえます。
他の人気モデルもこれまで「2018年水準までは下落していない」という様子でしたが、最近では2018年水準に近いといった下落は珍しくありません。
そして、116520黒文字盤もまさにそれらと同様の動きとなっているため、やはり人気モデルに共通した値動きをしていると感じます。
とはいえ、116520黒文字盤の場合、他の人気モデルと比べると動きが少ないという傾向もあります。
例えば、GMTマスター2の116710BLNRの場合、2019年に目立つ上昇をしましたが、その際何度も目立つ動きをしていました。
それに対して116520黒文字盤は、2019年6月の動きが最も大きく、それ以外の時期については、その頃ほど大きな動きとはなっていません。
そのような「差」は、9月時点でも値上がりしていたということにも現れているのですが、その時期、他の人気モデルが下落していたなか、116520黒文字盤は上昇傾向だったのです。
そういった意味では、116520黒文字盤は、2019年夏の下落トレンドでは、他と異なる動きだったのが、今回の下落トレンドでは他と同じような動きという側面があるといえます。