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現在相場考察

2018年1月並の水準、ターノグラフ日本限定116263

2020年5月3日更新
ロレックスの116263について斉藤由貴生が執筆。本記事では2018年10月の安値と2020年5月の安値を比較し現在相場を考察。この1年7ヶ月での変動は¥-153,000だった。

ターノグラフ 日本限定 白文字盤 116263についての考察(2020年5月)

評価されそうでも、意外と評価されづらい腕時計の「限定モデル」という存在。

例外的に、オメガの限定モデルは多々評価されていますが、それ以外となるとあまり凄いモデルを見かけません。

しかし、ロレックスを見ると評価されている限定モデルがありました。

それはいずれも「日本限定」といった要素を持つのですが、限定モデルをめったに出さないロレックスだからこそ高い評価となるのでしょう。

それら日本限定ロレックスは、ターノグラフの116263オイスターパーペチュアル116000。両者とも2000年代中盤頃にラインナップされていました。

いずれも、中古相場は100万円以上といった水準なのですが、通常モデルに対して数十万円単位で高いといった傾向があります。

このターノグラフ116263については、コンビ仕様ということもありオイスターパーペチュアルよりも高い水準で、2018年10月の段階で約134万円という水準に位置していました。

日本限定116263の特徴は、なんといっても「緑」という要素でしょう。通常モデルの場合、TURN-O-GRAPH表記、針、デイトのフォントが「赤」となるところ、限定モデルだと「緑」となっているのです。

「緑」という要素は、ロレックスのコーポレートカラーということもあり、中古相場での評価が高い傾向。GMTマスター2116718LN116610LVなどがまさにその例だといえます。

そして、116263にはデイトのフォントが緑色という激レアポイントが存在。ロレックスのデイトは、1950年代ごろに「黒と赤」だったことがありますが、それ以降は基本「黒」。ターノグラフの時代にデイトジャストの一部に「赤」が復活したことがありますが、「緑」116263日本限定ぐらいにしかないのです。

ですから、この日本限定ターノグラフはかつてから随分高い水準に位置していたわけなので、ここ数年はずっと値上がり傾向だったのです。

しかし今、そんな116263日本限定は値下がり傾向。現在、約119万円という水準で購入可能なのですが、なんとこれは2018年10月水準よりも15万円ほど安いのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2018年10月
の安値
2020年5月
の安値
変動額 残価率
ロレックス
ターノグラフ
日本限定
白文字盤
116263
中古 1年
7ヶ月
¥1,348,000 ¥1,195,000 -153,000 88.65%

116263日本限定(白文字盤)は、2013年5月に約73万円だったのですが、2018年1月には約121万円にまで上昇していました。

そして、同年10月には約134万円となり更に高い水準へと上昇。レア要素を多々持ったモデルらしい値動きをしていたのです。

しかし、そんな116263日本限定は、新型コロナによる値下がりトレンドで、現在では値下がり傾向。その結果、現在水準は2018年1月並となってしまっているのです。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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