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現在相場考察

この1年であまり変わっていない、エクスプローラー2黒文字盤216570

2020年5月7日更新
ロレックスのエクスプローラー2216570について斉藤由貴生が執筆。本記事では2019年5月の安値と2020年5月の安値を比較し現在相場を考察。この1年0ヶ月での変動は¥-17,440だった。

エクスプローラー2 黒文字盤 216570についての考察(2020年5月)

2011年にデビューした6桁世代のエクスプローラー2216570。デビュー当初から、5桁時代に比べてその相場がだいぶ高いと感じたことから、「高くなった」という印象がある一方、同世代の6桁と比べると「そこまで高くない」という側面もあります。

また、値動きもそれほど派手という印象がなく、2016年に下落してから2018年3月に回復するまで、長らく「2015年水準が最も高い」といえる様子でした。

そんな216570ですが、2018年3月に回復して以降は、それまでより目立った動きをするようになり、2018年8月には白文字盤が70万円台という水準に到達。2015年水準を超え、過去最高値といえる様子を見せたのです。

その頃から、216570は白文字盤が先に値動きするという様子を見せるようになります。そして、黒文字盤は白文字盤に対して2ヶ月ぐらい遅れて動くというようになっていたのです。

それは1年前の記事で書いたとおりですが、2018年8月、2019年5月といった時期において、黒文字盤は白文字盤に対して2ヶ月遅れで値動きしていました。

さて、216570の白文字盤といえば、2019年8月に約94万円となっています。それ以前の傾向からすると、その2ヶ月後に黒文字盤も90万円台に到達することになるわけです。

しかし、黒文字盤は今に至るまで結局90万円台というボトム価格になることはありませんでした。

とはいえ、そのようなことになる分かりやすい理由がいくつかあります。

それは、2019年夏の下落トレンド、そして現在の新型コロナによる下落です。

実際、216570の白文字盤が90万円台となったのは、2019年8月。その2ヶ月後といえば、多くのモデルが下落している時期であるわけです。

2020年年頭にはやや復活したものの、4月からは新型コロナによって再度の下落トレンドとなってしまったため、もはや216570黒文字盤は90万円台になるどころか、1年前の水準を大きく下回っていても不思議ではありません。

では216570黒文字盤の現在水準はどうなっているかというと、1年前と大きく変わらない様子です。

下落していますが、その変動額は約1万7000円。この1年であまり変わっていないのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2019年5月
の安値
2020年5月
の安値
変動額 残価率
ロレックス
エクスプローラー2
黒文字盤
216570
中古 1年
0ヶ月
¥840,240 ¥822,800 -17,440 97.92%

216570は他のスポーツロレックスと比べると、これまであまり目立った変動をしない傾向がありましたが、そういったことが影響して値下がり幅も小さいのかもしれません。

他の6桁世代スポーツは、今回の下落トレンドで2018年並の水準となっているものが多く、モデルによっては2018年1月並となっています。

それに対して、216570黒文字盤の現在水準は2019年5月とほぼ同等。また、それ以前の水準は80万円以下だったため、2019年5月の過去最高値に匹敵する水準をキープできているといえる様子だといえるのです。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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