2000年前後という時代、新品実勢価格が40万円台だったブルガリのスポーツクロノ。
当時、その価格帯となると、エクスプローラーとデイトナを除くと、どのSSロレックスよりも高かったわけで、「憧れのモデル」という印象があったといえます。
スポーツクロノは、単に相場が高かっただけではなく、しっかり人気があると感じましたが、そういったことは現在の中古流通数を見れば分かるかと思います。
実際、筆者も2000年前後という時代に、この時計に憧れていた一人なのですが、当時電車の中でこの時計をつけている方を見かけては、羨ましいと思った記憶があります。
そんなスポーツクロノですが、2010年代になるとそれまでとは異なるイメージに変化。
リーマン後という時代でも、エクスプローラーと同じぐらいの相場に位置していたCH35Sですが、今ではエクスプローラーとは比べ物にならないぐらい安いという価格帯に位置しているのです。
CH35Sには、
というバリエーションがあるのですが、それに加えて程度が悪い個体が多いため、相場を判断するときには注意が必要です。
近年、最も高い組み合わせは、
となるのですが、それでも長らく13万円前後という水準でした。
ただ、人気が無いというわけではないようで、程度の良いものは比較的すぐ売れてしまうという様子があります。
それでも相場が変化することはなく、2017年5月の段階から長らく13万円前後という状況が続いていたわけです。
そして今、そんなスポーツクロノに久々に目立った変化が生じている状況。それはどのような変化かというと、値下がりであるのですが、なんと現在約10万円という金額で購入可能となっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2019年6月 の安値 |
2020年6月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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ブルガリ
スポーツクロノ 白文字盤 ブレスレット CH35S |
中古 | 1年 0ヶ月 |
¥133,920 | ¥105,000 | -28,920 | 78.41% |
CH35Sは、最近そこまで注目度が高いモデルとはいえないかと思いますが、それでも約10万円という水準になることはありませんでした。
ですから、現在の様子は大きな変化が生じていると感じられるのですが、そうなった理由はやはり新型コロナによるものだと思います。
2020年4月頃から、新型コロナの影響によって多くのモデルが下落しましたが、そういった値動きを見せるモデルの多くは、“値上がりも値下がりもする”といった傾向があります。
それに対して、このCH35Sは2017年から長らく相場が変わらなかったわけですが、現在の新型コロナによって、下落トレンドの影響は受けてしまっているのです。