ノーチラスが裏スケとなり、ジャンボサイズがメインとなったのは2006年のこと。ロレックスブームの際に現行だったのはミディアムの3800。3800は1982年から20年以上も現行モデルだっただけに久しぶりのモデルチェンジだったのですが、それからもう10年も経ちました。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2011年4月 の安値(ヤフオク) |
2016年7月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
パテックフィリップ
ノーチラス 青文字盤 5711/1A |
中古 | 5年 3ヶ月 |
¥1,380,120 | ¥3,068,000 | 1,687,880 | 222.30% |
3800がロレックスでいう5桁リファレンスだとするならば6桁リファレンスに対応するのがこの5711でしょう。
5711のポイントはなんといっても裏スケとなったことですが、逆にノーチラスらしさが失われてしまった点も存在します。
それは、
への変更です。
ノーチラスといえば一番の特徴は2ピース構造。通常ベゼル、ケース、裏蓋というのが一般的な防水腕時計の特徴ですが、ベゼル、ケースという感じの作りがノーチラス独特の構造だったのです。
しかも竜頭はプッシュ式。
ポーンって引っ張れば時刻合わせができるのですが、これで120m防水は心理的に怖かったです。
で、なぜ2ピースだったかというと、エレガントに見せるため“薄く”したかったからとのこと。
パテックフィリップはスポーツモデルでもエレガントでなくてはならない。そして、エレガントとは薄いことであるという思想でしょう。
しかし、3ピース構造となっても薄さはほぼ遜色ない水準をキープ。
「薄い」ということを実現できたからこそ3ピース構造になったから問題はないのでしょう。
ちなみに、3710/1Aは伝統の2ピース構造のジャンボサイズですが5711より高いということはありません。
最初の裏スケモデルは2004年にでた3711/1Gなのですが、「G」が表す通りのホワイトゴールドモデル。
ノーチラス特有の青文字盤+ジャンボサイズ+裏スケ+ホワイトゴールドという内容は非常に魅力的で、ポンポンと売れていましたが、当時買った方は正解でしょう。
なんてたって、今では流通が無いぐらい希少種ですし、出たとしても当時の新品価格を遥かに上回る価格で取引されるのが目に見えています。
2004年の2年後、2006年にデビューしたこの5711ですが、翌年2007年に約200万円という水準の中古相場が、近年では約300万円までに上昇しました。
この300万円という価格、かつてのホワイトゴールドモデル、3711/1Gと同じです。
かつてステンレスのパテックフィリップは邪道と言われましたが、ステンレスモデルでも300万円というのが普通な時代になったのです。