腕時計投資新聞

腕時計の[買う・使う・売る]すべてを楽しむ専門サイト「腕時計投資ドットコム」
現在相場考察

700万円台後半にまで回復、ノーチラス5712/1A-001

2020年7月12日更新
パテックフィリップのノーチラス5712/1A-001について斉藤由貴生が執筆。本記事では2020年4月の安値と2020年7月の安値を比較し現在相場を考察。この0年3ヶ月での変動は¥850,300だった。

ノーチラス 5712/1A-001についての考察(2020年7月)

超レアモデル、3712/1Aの後継モデルとして2006年に登場した5712/1Aは、コンプリケーションノーチラスの有名モデルとして、デビューしてから今に至るまで人気が高い1本だといえます。

そういったキャラクターであるため値動きも激しく、特にこの1年間では目立って値動きした様子がありました。

それは、116710BLNRなど大人気モデルと同じ動きだといえるのですが、116710BLNRと異なるのはその価格帯。116710BLNRは目立った値動きをしても、200万円以下といった単位に収まる一方、5712/1A-001となると700万円台以上といった高価格帯になるわけです。

そんな5712/1A-001ですが、ここ最近の様子はどうなっていたかというと、新型コロナの影響によって4月に値下がりしていたのです。

2020年4月水準は約712万円だったのですが、これはこの1年の間で最も安い水準だったといえます。とはいうものの、その値下がり額を見ると、以前よりも下落幅が小さくなっているため、そこまで派手な下落ではないという見方もできました。

さて、そんな5712/1A-001ですが、多くのモデルが回復傾向となっている今、どういった様子になっているのでしょう。

多くのモデルが回復といっても、実はパテックフィリップの動きは遅く、特にノーチラス5711/1A-010は未だ回復している様子がありません。

しかしながら、この5712/1A-001についてはすでに動きが見られます。

現在、5712/1A-001約797万円というボトム価格なのですが、これは4月水準に対して約85万円の上昇。しっかりと回復している様子を見せているのです。

本記事で参考とした中古腕時計

※広告が含まれる場合があります
PATEK PHILIPPE パテックフィリップ ノーチラス 5712/1A-001 中古 332139

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2020年4月
の安値
2020年7月
の安値
変動額 残価率
パテックフィリップ
ノーチラス
5712/1A-001
中古 0年
3ヶ月
¥7,124,700 ¥7,975,000 850,300 111.93%

緊急事態宣言の解除にともなって、6月頃から多くのモデルが回復となった印象がありますが、それに該当する多くはロレックスだといえます。

そして今回、5712/1A-001が回復となっているわけですが、他のパテックフィリップでも回復傾向が見えてきたと感じます。

なお、現在水準はどの時期に近いかというと、しいていうならば2019年8月でしょう。この1年における5712/1A-001の主要な動きは以下ですが、現在水準は歴代3位といった序列になるのです。

  • 2019年4月 ¥7,344,000
  • 2019年7月 ¥9,250,000
  • 2019年8月 ¥8,200,000
  • 2019年11月 ¥7,425,000
  • 2019年11月 ¥7,425,000
  • 2020年4月 ¥7,124,700
  • 2020年7月 ¥7,975,000
  • 5712/1A-001は2019年7月にピーク水準となった後、8月に下落傾向となりましたが、その際の印象としては「ピーク時から落ち着いた」といったところでした。

    その後、5712/1A-001は更に値下がりしたため「はっきり下落した」という印象となったのですが、現在水準は「落ち着いた」と表現できた2019年8月水準に近い状況にまで戻っているわけです。

    この記事の執筆者
    斉藤由貴生
    腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
    本コンテンツには、主観的評価、見解、想定における情報が含まれています。運営者及びコンテンツ提供者は、コンテンツ内容の正確性、確実性、完全性における保証を行いません。また、コンテンツ内容にかかわる損害・トラブル等に関する一切の責任を負いません。本サイトに記載されている情報は、特に断り書きがない限り、更新日時点での情報に基づいています。