腕時計投資新聞

腕時計の[買う・使う・売る]すべてを楽しむ専門サイト「腕時計投資ドットコム」
現在相場考察

歩幅な回復、シードゥエラーディープシーDブルー文字盤116660

2020年8月6日更新
ロレックスのシードゥエラー116660について斉藤由貴生が執筆。本記事では2019年10月の安値と2020年8月の安値を比較し現在相場を考察。この0年10ヶ月での変動は¥59,160だった。

シードゥエラー ディープシー Dブルー文字盤 116660についての考察(2020年8月)

2008年にシードゥエラーディープシーが登場しましたが、それと同時にシードゥエラーは「ディープシーのみ」のラインナップへと変化。6桁世代の“素のモデル”は長らく空白となったわけですが、2014年に116600が登場しています。

そしてその際、ディープシーにも「新作」が登場。それこそが、このDブルー文字盤なのですが、スポーツ系としては初めてグラデーション文字盤が採用されました。

その見た目の特徴から、Dブルー文字盤はデビューするや否や超話題のモデルとなり、その実勢価格も「かなり高い」といった様子。

具体的には、当時のSSロレックスの中で、最上級の価格帯に位置していたといえます。

これより高いのは4桁リファレンスのアンティークぐらいといったところで、ヨットマスター2116680とともに、その時代において「最も高いSSモデル」という存在感だったわけです。

しかし、2017年頃からポジションが変化。急激に高くなるデイトナなどを横目に、Dブルー文字盤は全くといっていいほど上昇せず、『2017年10月の中古相場が2015年7月以下』といった状況でした。

そういったことはヨットマスター2116680でも同様で、2015年頃に大注目されていた2本は、2017年頃においてそのキャラクター性に変化が生じていたといえます。

ただ2018年5月になるとこのDブルー文字盤は、約167万円という中古ボトム価格へと変化。これは、2015年7月の150万円よりも高かったため、「やっと2015年水準以上になった」という状況だったのです。

けれども、その後Dブルー文字盤は再び下落。2019年3月水準は約146万円となっており、当時は目立って上昇するモデルが多かった中、10万円単位の下落といった様子となっていました。

2018年5月の上昇は、モデルチェンジによる影響だったといえますが、それは一時的な現象だった模様です。

ですから、これまで記事で確認した116660Dブルー文字盤のピーク水準は2018年5月となるわけで、その水準を長らく更新していないわけです。

さて、近頃といえば、新型コロナによる下落トレンドを経て、多くのモデルが回復傾向となっています。また、回復どころか、過去最高値を更新する勢いのモデルもいくつかいるぐらいです。

では、この116660 Dブルー文字盤はどのような様子となっているかというと、歩幅な回復といった様子です。

実はこの時計、2019年10月に下落した際も「歩幅な下落」といった様子だったわけで、下落でも回復でも「歩幅」といった状況なのです。

本記事で参考とした中古腕時計

※広告が含まれる場合があります
ロレックス シードゥエラー ディープシー Dブルー/116660 中古 メンズ

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2019年10月
の安値
2020年8月
の安値
変動額 残価率
ロレックス
シードゥエラー
ディープシー
Dブルー文字盤
116660
中古 0年
10ヶ月
¥1,450,240 ¥1,509,400 59,160 104.08%

現在、この116660 Dブルー文字盤は約150万円というボトム価格ですが、これはデイトナ116520よりも安いだけでなく、GMTマスター2116710BLNRやサブマリーナの116610LVよりも安い水準です。

2016年頃まで「SS最も高い」といった印象だったDブルー文字盤は、その当時上記デイトナなどと比べて50万円近く高い水準にいたわけですが、今ではデイトナ116520よりも40万円程度安い価格序列となっているのです。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
本コンテンツには、主観的評価、見解、想定における情報が含まれています。運営者及びコンテンツ提供者は、コンテンツ内容の正確性、確実性、完全性における保証を行いません。また、コンテンツ内容にかかわる損害・トラブル等に関する一切の責任を負いません。本サイトに記載されている情報は、特に断り書きがない限り、更新日時点での情報に基づいています。