オメガの代表的モデルといえばスピードマスターですが、中でもプロフェッショナルの知名度が高いといえます。
プロフェッショナルといえば、まさに「ムーンウォッチ」でありますが、今も昔も、初心者からもマニアからも大人気といった様子があります。
それに対して、同じプロフェッショナルでも、シーマスターのほうは最近そこまでの注目度となっていない印象。ただ、2000年頃の場合、ムーンウォッチがデイトナと比較されるならば、このシーマスター2531.80はサブマリーナと比較されるぐらいメジャーだったのです。
その時代、デイトナは今と変わらずプレミア価格状態でしたが、その他は定価より安い価格で入手可能でした。
2001年4月におけるシーマスター2531.80の新品実勢価格は約14万円。サブマリーナ16610は約37万円でした。
そして、2000年頃と現在とで比較をした場合、多くのロレックスが値動きしているのに対し、オメガの動きは弱いといった印象があります。
なぜなら、当時のオメガは、実勢価格が10万円台だったように、入門用といった側面も持ち合わせていたため、コレクターズアイテムといったキャラクターとは遠い印象があったわけです。
実際、2015年頃までは、「リーマンショック」や「アベノミクス」といった大きな経済的出来事が無い限り、あまり動かないという印象だったといえます。
しかし、最近のオメガ事情は異なります。
最も分かりやすいのは、ムーンウォッチの値上がりですが、2017年頃まで20万円台前半だったのが、今では30万円前後という中古相場になっているわけです。
オメガの場合、限定品の値動きが活発といった傾向がありますが、ムーンウォッチのような「レア」とは真反対のようなモデルがしっかり値動きするのは、かなり凄いと感じるのです。
そして、今回、そんなムーンウォッチに続くかのように、2000年代前半にオーソドックスだったもう1本が値上がりしているのです。
それこそが、このシーマスタープロフェッショナルの2531.80なのですが、なんとこの時計、現在約21万円という水準。
これまで、新品実勢価格でも中古相場でも「10万円台」という印象だったこの時計が、ついに「20万円台」となっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年10月 の安値 |
2020年8月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
オメガ
シーマスター プロフェッショナル 2531.80 |
中古 | 1年 10ヶ月 |
¥164,635 | ¥217,800 | 53,165 | 132.29% |
現在2531.80は、いくつかの個体が販売されていますが、ABランク以上となるとそのボトム価格は20万円台となります。
また、筆者個人的に凄いと感じたのは、記事準備中に対象としていた個体が売れてしまった点です。
その個体も20万円台だったのですが、2531.80の勢いがそれなりにあるのだと感じた次第です。
実はこの時計、2018年の段階で「それより前と比べると、値上がり傾向」といったことを感じたのですが、それから2年近くが経過した今、はっきり上昇といった様子となっているのです。
2001年当時の様子を知る筆者としては、それから19年後に、当時の新品実勢価格よりも高い中古水準となっていることに対して、感慨深い思いでいっぱいです。