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現在相場考察

70万円台になった、オイスターパーペチュアル114300ダークロジウム文字盤

2020年9月13日更新
ロレックスのオイスターパーペチュアル114300について斉藤由貴生が執筆。本記事では2019年10月の安値と2020年9月の安値を比較し現在相場を考察。この11ヶ月での変動は13万3000円の値上がりだった。

オイスターパーペチュアル ダークロジウム文字盤 114300についての考察(2020年9月)

2015年に登場した世代のオイスターパーペチュアルは、まだまだ「新しい」印象がありますが、早くも今年生産終了となってしまいました。

登場してから5年での生産終了は、ロレックスとしてはかなり早いといえますが、ここ最近の事例からすると珍しくないともいえます。

近頃、デビュー後5年程度でモデルチェンジされる傾向があるのは、ムーブメントの世代交代による影響だといえますが、このオイスターパーペチュアルもまた、今回のモデルチェンジで新しいムーブメントに変更されました。

ただ、オイスターパーペチュアルの場合、ムーブメント変更だけでなく見た目もガラッと変化。フルモデルチェンジといった印象となり、旧モデルがはっきり「レア」という印象となったのです。

シードゥエラーディープシーやヨットマスターの場合、モデルチェンジによる変化は、ムーブメントとリファレンス番号が変わった程度といっても過言でありません。

それが今回のオイスターパーペチュアルでは、文字盤デザインが一新。2015年に登場した文字盤デザインは評判が良かったと感じますが、その全てが廃止されてしまったのです。

2015年登場世代の文字盤デザインといえば114300という印象がありますが、それ以前からある114200にも採用されています。今回のモデルチェンジでそれらは、いずれも廃盤となってしまいました。

独特の色合いのサンレイ文字盤に、文字盤色とは異なる“差し色”が配色されるというデザインは、筆者個人的にもかなり好きだったのに、今では「旧モデル」となってしまったわけです。

その結果、2015年デビューのオイスターパーペチュアルはいずれも値上がり傾向。これまでは、ダークロジウム文字盤だけが特に高いという状況だったのが、今では全体的に高くなっている印象です。

とはいえ、ダークロジウム文字盤はやはり高く、今ではその中古水準はなんと70万円台に到達。

オイスターパーペチュアルというエントリーモデルが、「生産終了によって値上がり」となるのは、おそらく初のことですが、中古水準が70万円台になったのも凄いといえます。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2019年10月
の安値
2020年9月
の安値
変動額 残価率
ロレックス
オイスターパーペチュアル
ダークロジウム文字盤
114300
中古 0年
11ヶ月
¥575,000 ¥708,000 133,000 123.13%

この114300以前にも、派手な値動きをするオイスターパーペチュアルがありましたが、それはエクスプローラーに似た見た目が特徴的な、日本限定116000です。

そちらは異色な限定モデルなため、新品時代から入手難易度が高い傾向がありましたが、この114300は、レギュラーモデル。

レギュラーモデルのオイスターパーペチュアルがこれほどの値上がりかつ注目度となったのは、歴史に残る出来事だと思います。

この世代の“差し色”の色合いはとても良く、例えばダークロジウム文字盤ならば差し色として“水色”となるのが素晴らしいといえます。

他にも、筆者としては114200の緑文字盤(オリーブグリーン文字盤にオレンジの差し色)などが好きですが、これらは今回生産終了となったことにより、一気にレアなモデルへと変化。これまでよりも高い水準となってしまったのです。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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