116506は、2013年にデイトナ初のプラチナモデルとして登場しましたが、デビュー翌年にダイヤ文字盤の116506Aが登場したため、「2番目に偉いデイトナ」といった感覚があるかもしれません。
とはいえ、その水準は随分高い様子となっており、普通の人には手が出ないようにも感じます。
これまでそのような「手が出ない」といった水準の腕時計は、あまり大きく変動することがなかったといえますが、116506はそのような常識を打破した存在だといえるでしょう。
最初に記事で116506を取り上げたのは2016年12月でありますが、その時は約561万円という水準だったのです。
それでも、ずいぶん高い価格帯だと感じられたのですが、2019年1月には約767万円にまで上昇。500万円以上といった価格帯の腕時計がこのような派手な変動をするといったことは、それまであまり無かったため、「時代が変わった」と感じた出来事だったといえます。
そんな116506ですが、2019年夏頃からは下落トレンドが始まったことにより、2019年1月水準が長らくピーク水準となっていました。
2019年1月を上回ったのは、先月、つまり2020年8月になってからなのですが、その際約899万円に到達。2019年1月水準を130万円以上も上回ったのです。
また、2020年8月水準は、3ヶ月前と比べて134万円程度の上昇というように、派手に動いていたといえます。
そんな116506ですが、1ヶ月前にそのようなことをお伝えしたばかりなのに、なぜまた取り上げているのかというと、今もまたそれなりに動いているからです。
現在、116506のボトム価格は935万円となっているのですが、これは1ヶ月前と比べて約35万円の上昇という様子。そしてついに、116506は900万円台という水準に到達してしまったのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2020年8月 の安値 |
2020年9月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
デイトナ 116506 |
中古 | 0年 1ヶ月 |
¥8,998,000 | ¥9,350,000 | 352,000 | 103.91% |
2019年夏以降、新型コロナによる値下がりなど、2度に渡って大きな下落トレンドとなりましたが、2020年7月頃からは下落トレンド以前の水準を上回るモデルが増えているように感じます。
そういったモデルは、
といった傾向があるように感じます。
116500LNや116710BLNR、ノーチラス5711/1A-010など、2019年上半期まで最も派手に動いていたといったような存在は、現在2019年上半期水準をそれなりに下回っている様子があります。
デイトナ116506は、注目度の高い1本ではありますが、2019年上半期には“1月に値動きしただけ”という状態にとどまっていたため、派手な値動きを何度もしたというわけではなかったのです。
ですから116506は今、2019年上半期以上の水準となっているモデルの傾向に当てはまるといえるでしょう。