2010年に6桁世代へとモデルチェンジされたエクスプローラーですが、当初出たのはブラックアウト仕様の文字盤でした。
見た目の印象は、往年のエクスプローラーとは異なる感覚があったため、賛否両論だったといえますが、実際そういったことをロレックス側も考慮してか、2016年には文字盤が一新されました。
その際、
といった変化があったのですが、この新文字盤のデビューから現在までにかけて、214270で“高い”のは「新しいほう」となっています。
この新文字盤は、2019年7月において約72万円というボトム価格だったのですが、当時の旧文字盤水準は約62万円。新旧の価格差は約10万円となっていたわけです。
さて、話は変わりますが、今年モデルチェンジされたサブマリーナは、5桁世代のデザインに原点回帰した印象があります。
そうなると、116の6桁は「特異な世代」だったとなるわけですが、それに該当する一部モデルは現在上昇している様子があるのです。
特にそういった傾向となっているのは、モデルチェンジされたサブマリーナですが、サブマリーナ以外でも、デイトナなどが値上がりしている印象があります。
そういった意味では、この214270の旧文字盤もまさに「特異な世代」といえるわけで、そろそろ新文字盤との価格差が縮まっても不思議でありません。
では現在、それぞれのボトム価格がどうなっているのか見てみたいと思います。
214270旧文字盤のボトム価格は約68万円。それに対して、新文字盤は83万円となっています。
ですから、新旧の相場差は依然として10万円以上あるわけですが、むしろその差は2019年上半期よりも広がっているといえる状況です。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2019年7月 の安値 |
2020年10月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
エクスプローラー (新文字盤) 214270 |
中古 | 1年 3ヶ月 |
¥721,440 | ¥830,000 | 108,560 | 115.05% |
このようなことから、ここのところ評価されている214270は新文字盤となるわけですが、現在水準は2019年上半期を10万円ほど上回っている状況です。
2019年上半期といえば、多くの人気モデルのピーク水準となっていた時期ですが、この214270新文字盤も同様だったといえます。
ですから、現在の80万円台という水準は、過去最高値更新といえるでしょう。
また、214270新文字盤は、2018年以前といった時期においてあまり目立った動きをする印象がありませんでした。
2019年7月に約72万円になった際、「60万円台⇒70万円台」というように価格ステージが上がったのですが、それでも2018年2月水準と比べて5万円ほどの動きにとどまっていたのです。
以上のことから、2019年7月⇒2020年10月における214270新文字盤の動きは、これまでで最も活発といえるわけですが、これが示すのは、エクスプローラーにおいてはオーソドックスさが求められるということなのかもしれません。
現在、サブマリーナを中心に「特異な世代」に対する注目度が高まりつつがありますが、214270に関しては“特異な旧文字盤”よりも、新文字盤のほうが人気がある状況です。