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現在相場考察

久々に目立った値動き、サブマリーナ14060M

2020年10月25日更新
ロレックスのサブマリーナー14060Mについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2020年6月の安値と2020年10月の安値を比較し現在相場を考察。この0年4ヶ月での変動は¥100,000だった。

サブマリーナ 14060Mについての考察(2020年10月)

5桁世代のサブマリーナノンデイトですが、今久々に「目立った値動き」となっている様子があります。

5桁ノンデイトには、1406014060Mがありますが、14060Mは2000年に登場した後期モデル。ムーブメント変更にともなって14060Mとなったのですが、後にクロノメーター化され、14060Mにも前期と後期が存在します。

相場的には、14060よりも14060Mのほうが若干高い(ボトム価格ABランク同士での比較)という傾向がありますが、その差は5万円に満たない傾向があるといえます。

ただ、クロノメーター化された14060Mの後期モデルに関しては抜きん出て高いため、相場を見る際は、1406014060M14060Mの後期というように考えると分かりやすいでしょう。

さて、今回は14060Mの事例を紹介するのですが、このモデルは2018年春頃までなかなか活発な値動きとなっていた印象でした。

2018年1月水準は約69万円だったのですが、2016年9月時点では約50万円といったところ。1年少しの間で20万円近い上昇となっていたわけで、「数ヶ月に1度」といったタイミングで値動きする傾向があったのです。

ちなみにその時、ノンデイトの勢いは強く感じられ、同じ世代のサブマリーナデイト、16610よりも高い水準だったことがあったぐらいです。

しかしそんな14060Mは2018年以降、あまり目立った値動きをしなくなってしまったのです。

そのため、2018年1月の次に記事で取り上げたのは2019年4月。それまで14060Mの登場頻度は「数ヶ月に1度」でしたが、この時点で「1年に1度」となったわけです。

2019年4月水準は約75万円だったのですが、これは2018年1月と比べて6万円程度の上昇といったところ。『2016年9月⇒2018年1月』の動きと比べると明らかに活発でなくなったことが分かります。

そして、今年2020年6月時点の水準は2019年4月とほぼ変わりない様子となっており、その際の記事では「1年に渡って目立った変動をしていない」と表現したわけです。

ですから14060Mは、2018年から2020年6月頃まで、2年以上にわたって「目立った値動き」をしていなかったことになります。

そんな14060Mですが、2020年10月の今、なんと久々に「目立った値動き」をしている状況となっているのです。

現在、14060Mのボトム価格は約84万円(ABランク以上)という水準なのですが、これは今年6月水準に対して10万円の上昇という様子です。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2020年6月
の安値
2020年10月
の安値
変動額 残価率
ロレックス
サブマリーナ
14060M
中古 0年
4ヶ月
¥744,800 ¥844,800 100,000 113.43%

2018年以降、14060M10万円単位の値動きをしていなかったわけですから、6月時点では「2年前と比べて変動額が10万円以下」という様子だったことになります。

それに対して現在水準は、6月水準と比べて10万円高いわけです。

つまり、「4ヶ月で10万円」という値動きになるため、久々に目立った値動きをしている状況になっているのです。

14060Mが今回、このような動きになった要因として考えられるのは、9月のサブマリーナ一斉モデルチェンジだといえますが、当初5桁世代にはその影響があまり感じられませんでした。モデルチェンジから2ヶ月近くが経過した今、その影響がじわじわと伝わってきたのだと思います。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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