金のロレックスといえば、「なんとなく高そう」という印象があるといえますが、実はここ数年において、相対的には高くないという存在感となっていました。
中でも5桁世代の18238に対しては特にそういったことがいえたのですが、なぜかというとあまり値動きしなかったからです。
18238は、2016年頃から最近まで、“いつの時代でもおおよそ120万円前後”といった感覚だったといえますが、その結果、かつてこれよりも安かったモデルと相場が逆転してしまったわけです。
2017年といえば、多くの腕時計が高くなったという印象がある年ですが、その時代において、116610LVや116710BLNRなどは「やっと100万円以上になったばかり」だったわけです。
ですから、18238のほうがかろうじて高かったわけで、当時の18238に対して「大人気の現行SSと同じぐらいの水準で、より豪華なK18が買える」という見方もできたわけです。
しかしその後、116710BLNRは目立って上昇していった一方、18238の水準はそこまで大きく変わりません。
そうなると、18238は116710BLNRの比較対象でなくなったわけで、気づけば他の現行世代SSとも価格序列が逆転しそうなぐらい迫られていたように感じます。
そうなると、18238は「いつでも120万円前後ぐらいで購入可能」という印象になり、買おうと思っていた方がいたとしても、その優先順位が低くなったかもしれません。
しかしながら、18238は今、なんと「買っておけばよかった」と後悔させてくれるほどの上昇となっているのです。
先のように18238の水準は長らく120万円前後という印象がありましたが、現在のボトム価格はなんと約147万円。
これは、記事でお伝えした水準として過去最高値であると同時に、『半年で約37万円の上昇』という派手な動きでもあるのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2020年5月 の安値 |
2020年11月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
デイデイト シャンパン文字盤 18238 |
中古 | 0年 6ヶ月 |
¥1,100,000 | ¥1,478,000 | 378,000 | 134.36% |
5桁のデイデイトという存在はこれまで値動きしなかったわけではありませんが、その動きは「じわじわ」といった印象があったわけで、今回のように「数ヶ月で数十万円」という動きはかなり珍しいといえます。
これまでこのような動きがなかったわけではないでしょうが、そういったことが起こるのは、リーマンショックやアベノミクスなど大きな経済的出来事が起きた時だといえます。
けれども今、そのような出来事が起こっていないにも関わらず、デイデイト18238は派手な上昇となているわけですが、その理由こそK18モデルに共通する値動きだといえるでしょう。
他の記事でもお伝えしているように、近頃K18モデルの相場が目立って上昇している傾向があります。
特に目立っているのは、革ベルトと比べて金の含有量が多いブレスレットモデルですが、この18238もまさに他のK18ブレスレットと同じような動きになっているのです。
今年といえば、金相場の上昇というニュースがありますが、そういったことがすでに伝わっていた5月時点での18238水準は110万円でした。
それが、半年のうちに37万円程度の上昇となったわけですが、これは金相場の影響が腕時計に遅れてもたらされたのか、それとも「K18の腕時計が人気」というトレンドになったのかは定かではありません。
詳細な理由が定かでないにしても、K18腕時計への評価が高まっているのは確かだといえるでしょう。