2008年にオイスター系初のコンプリケーションモデルとしてデビューしたヨットマスター2ですが、最高級スポーツモデルというキャラクターから、当初はK18のみのラインナップでした。
SSの116680は、後から追加されたわけですが、「最高級モデルのSS版」ということから、デビュー以降“最も高いSSロレックス”(現行において)といったポジションとなり、ディープシーのDブルー文字盤とともに「憧れの1本」といった存在感だったといえます。
しかしながら、2017年以降、そのキャラクターに異変が生じます。
他のモデルが目立って上昇する反面、この116680はそこまで大きな値動きとならなかったのです。それどころか、2018年までにおいては「2014年水準以下」といった様子でした。
2018年以降はじわじわと値上がりしたものの、かつてこれよりも安かったデイトナ116520などと価格序列が逆転してしまったわけで、その値動きも他の人気モデルと比べると派手というわけではなかったといえます。
ちなみに2018年9月⇒2019年8月の値動きは、約8万円の上昇だったのですが、この期間には「2019年上半期」という目立った上昇トレンドが含まれます。ですから当時の116680の値動きは、他の人気モデルと比べて明らかに地味だったといえるのです。
そのような経緯がある116680ですが、今回の値動きは今までよりも活発さを感じられる様子へと変化しています。
現在、116680は約189万円という水準なのですが、これは2019年8月水準と比べて約16万円の上昇。『2018年9月⇒2019年8月』の動きと比べると、倍近い値動きをしていることになるわけです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2019年8月 の安値 |
2020年11月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
ヨットマスター2 116680 |
中古 | 1年 3ヶ月 |
¥1,728,000 | ¥1,892,000 | 164,000 | 109.49% |
116680はこの1年3ヶ月において、約16万円の上昇となったわけですが、今回の値動きによってその価格ステージも『170万円台前半⇒180万円台後半』へと変化。もう少しで190万円台といえるほどの状況となっているわけです。
ちなみに現在、116520のボトム価格は約188万円(黒文字盤)であるため、116520を若干上回っている様子でもあります。
1年3ヶ月で約16万円の上昇という値動きは、他の人気ロレックスと比べて「地味」ともいえますが、この5年における116680の値動き変遷を考慮すると「かなり凄い」といえるわけです。