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現在相場考察

いつ評価されるか、ホイヤーカレラ1964

2015年9月14日更新
タグホイヤーのについて斉藤由貴生が執筆。本記事ではとを比較し現在相場を考察。このでの変動は¥0だった。

についての考察()

高級腕時計ファンなら1本は持っているだろうこの時計。ドーム型プラ風防、”ホイヤーロゴ”、レマニアムーブメント、35mmの今となっては小ぶりなケース。機械式腕時計の旨味を凝縮した時計です。「復刻版はこうでなくちゃ!」と言わせんばかりの素晴らしい時計。忠実に1964年版のカレラ、しかも数あるカレラの中でも美しいモデルを選定して復刻しています。この1964年の復刻版が”現行モデル”だった1996年〜2001年頃、正規品の定価25万円(税別)に対して新品並行価格は20万円を切っていました。そしてその当時から中古は15万円前後という相場でした。つまり、ロレックスから始まった時計ブームによりほかの時計価格が高騰するなか、これだけ良い時計でありながら全く価格の影響を受けていないのです。

ちなみに、確認した最安値は2007年11月ですが、同じ2007年に15万円で取引されているのでたまたま誰かが11万5000円で販売した、というイレギュラーな価格だと思って良さそうです。

2007年10月=150,000円
2007年9月=150,000円
2007年11月=115,000円(最安値)

タグホイヤー(現在参考の腕時計がありません)

さて、腕時計投資的には利回り0%のこの時計。

ずっと値上がりしていないので、今後も上がる可能性があるとは言い切れません。

しかし、新品で現行の「タグ・ホイヤーカレラ」を買うぐらいなら、こっちを買ったほうが良いでしょう

1本目の時計を買うときに「新品が良い」という方が多いのは仕方がありません。

ただ、2本目に機械式の高級腕時計が欲しくなった場合、これ以外に良い選択肢があるでしょうか?

これほどよい時計でありながら、1999年から価格変化が無いホイヤーカレラ
白文字盤と黒文字盤、さらにイエローゴールドモデルまで、全種類揃えたくなってしまいます!

この時計が登場した1996年頃、タグ・ホイヤーの主流モデルはS/el(セル)という、
クオーツムーブメント搭載&ステンレスブレスレット搭載のモデルでした。

つまり、このカレラとは似ても似つかないラインナップばかりだったのです。

それがこのカレラの登場により2000年代中頃よりタグホイヤーの主流はカレラシリーズへと変化を遂げます。

しかし、現在のカレラ
あまり良いとはいえません。

この復刻版カレラを企画した方は他のブランドに転職してしまったのではないでしょうか。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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