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現在相場考察

2021年におけるZ番の評価、GMTマスター2青赤ベゼル16710

2021年1月1日更新
ロレックスのGMTマスター216710について斉藤由貴生が執筆。本記事では2017年1月の安値と2021年1月の安値を比較し現在相場を考察。この4年0ヶ月での変動は¥381,600だった。

GMTマスター2 青赤ベゼル (Z番) 16710についての考察(2021年1月)

2017年頃から、特に人気が高まったと感じる存在が、パテックフィリップノーチラスと、このロレックスGMTマスター2だといえます。

それらに共通するのは、2000年代前半頃までは不人気といったキャラクターだったのが、2000年代中盤から、逆に人気モデルとなった点です。

そして、そのような人気度が2017年頃からさらに強まったというのも同様なのです。

そんなノーチラスGMTマスター2ですが、現在の様子はどうかというと、あまり元気がないといったところ。

パテックフィリップでは、ノーチラスよりもアクアノートの値動きが目立ち、ロレックスではGMTのマスター2よりもサブマリーナのほうが値動きしているという状況となっているわけです。

ただ、GMTマスター2には、強い要素を持つ存在もあるため、もしかしたらそういたことに該当するモデルは「サブマリーナよりも強い」といった様子を見せているかもしれません。

というわけで、今回は「評価される」要素を持つGMTマスター2について考察しようと思うのですが、今回取り上げるのは、16710であります。

ロレックスといえば、同じモデルでも「特に評価される」要素がありますが、それらは年式だったり、他とは微妙に違う仕様、といったものであります。

そしてそれは、すべてのモデルに該当するわけではなく、特定のモデルに限られる傾向があり、その大半が5桁世代のスポーツモデルだといえます。

特に有名なのが、5桁デイトナGMTマスター216710、サブマリーナの16610LV

デイトナには、

  • 200タキメーター
  • 4段文字盤
  • A番、P番
  • といったモノがレア要素として該当。

    GMTマスター2には、

  • スティックII
  • Z番、M番
  • などが該当。

    16610LVには、

  • フラット4
  • ビッグスイス
  • などが有名です。

    そして、そういったことに該当するモデルは、同じ型番でも「特に高い」といった傾向があり、その時点でのボトム価格個体と比べて、数十万円以上高いということが当たり前となっています。

    今回お伝えするのは、16710のZ番ですが、これは最終年式の1つ前というレア要素に該当します。

    デイトナでいうところのA番のような存在ですが、最終年式ほど高くないものの、それなりに高いというポジションであるわけです。

    16710(青赤)Z番の2017年1月水準は約89万円だったのですが、当時16710(青赤)自体のボトム価格は60万円台でした。ですから、通常個体よりも「30万円近く高い」というのが、2017年におけるZ番の評価だったということになります。

    では今、このZ番の16710はどうなっているのでしょう。

    その答えは、約127万円ということになるのですが、これをどうやって捉えるかというと、「以前と比べると弱い」という感想になるといえるのです。

    本記事で参考とした中古腕時計

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    ロレックス GMTマスター2 赤青ベゼル 16710 Z番(2006年頃) SS レッド ブルー ブラック メンズ 腕時計 A+ランク

    本記事の価格比較

    腕時計 状態 期間 2017年1月
    の安値
    2021年1月
    の安値
    変動額 残価率
    ロレックス
    GMTマスター2
    青赤ベゼル
    (Z番)
    16710
    中古 4年
    0ヶ月
    ¥896,400 ¥1,278,000 381,600 142.57%

    現在、16710(青赤)のボトム価格は約109万円という状況。ですから、青赤ベゼルにおける、Z番と16710ボトム価格との差は18万円程度ということになります。

    2017年1月時点では、その差は30万円近いという状態だったわけですから、現在の18万円程度という差は、以前よりも「差がなくなった」といえるでしょう。

    また、この16710のZ番には気になる点がもう1つあります。

    それは、16610LVとの価格序列なのですが、2017年時点では、16610LVのボトム価格と比べた際、16710(青赤)のZ番のほうが高いという傾向がありました。

    16610LVには、先の通り、フラット4など、特に評価される要素がありますが、そういったことを持ち合わせていない通常の個体の場合、16710のZ番よりも安かったのです。

    しかし、今では16610LVのボトム価格は146万円という様子。つまり、16710は「青赤」という人気要素かつ、「Z番」を備えても16610LVに勝てていない状況というわけです。

    この記事の執筆者
    斉藤由貴生
    腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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