メテオライト、すなわち隕石の文字盤を搭載するデイトナは、2003年にデビューしたときから、かなり「特別なモデル」という印象がありました。
実際、デビュー当時から話題になっていたわけで、筆者個人としても「欲しい」と強く思った記憶がある1本であります。
しかしながら、そんなメテオライトの中古相場はここ数年において「特別感を感じない」という状況でありました。
もはや、今の中古相場を見ると「メテオライトに特別感があったのは過去のこと」とすら思えるような状況だったといえます。
ちなみに、メテオライトは2003年に登場しましたが、その際出たのは革ベルトの116519のみ。実はその頃、WGブレスレット自体がデイトナに存在しなかったため、116509のメテオライトが出たのは2004年以降のことなのです。
2003年時点では、メテオライトは革ベルトしかなかったため、強い注目度となっていた116519ですが、ブレスレット登場以後は、116509の影に隠れた存在といった感覚もあったといえます。
とはいっても、近年におけるメテオライトの評価は、116519でも116509でもそこまで強くないといったところで、先に述べたように「メテオライトへの特別感」は薄れていたといえるわけです。
しかしながら、ここ数ヶ月の間に、メテオライトは高くなりつつある様子があるのです。
最初にそういったことが確認できたのは2020年10月ですが、その際ブレスレットの116509が50万円以上の上昇という値動きになっていました。
その水準は約399万円という状況で、もはや400万円台にかなり近いところまで値上がりしたわけです。
そして今回、革ベルトの116519も目立った上昇をしていることを確認できる様子となっています。
このメテオライト116519、2019年2月水準では258万円だったのですが、現在水準はなんと約343万円。実に85万円ほど高くなっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2019年2月 の安値 |
2021年1月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
デイトナ メテオライト文字盤 116519 |
中古 | 1年 11ヶ月 |
¥2,580,000 | ¥3,432,000 | 852,000 | 133.02% |
つまり、現在の様子ではメテオライトは革ベルトとブレスレット、両方とも評価されているということになるわけで、ようやく「特別感のある評価」となったといえる状況なのです。
デイトナには多数の文字盤ラインナップがありますが、「メテオライト」のキャラクター性には、他とは違う特別感があるといえるでしょう。
しかし、これまでの中古相場ではそういった特別感を感じられることはなく、かといってすぐに売り切れとなるような様子もなかったといえます。
ですから、少なくともこの5年という期間において、メテオライトの注目度はあまり高くなかったわけですが、ここにきて、ようやくその「良さ」が再認識されてきたのだと思います。