パテックフィリップのコンプリケーションにはいくつかのモデルがありますが、今回取り上げる5055のような2000年前後に現行だった世代は、ここ数年あまり値動きしないという印象がありました。
値動きしないというよりも、最も高かったのが2015年頃という印象で、その頃と比べると比較的安価に購入できるというイメージがあったといえます。
記事でも何度かお伝えしましたが、年次カレンダー5035は2016年頃から安くなり、ワールドタイム5110は、数ヶ月前には2016年水準を下回った状況。この5055もそれらと同じような様子でした。
5055の動きをざっくりというならば、2015年水準が250万円前後だったのが、3年ぐらい前から200万円ぐらいで狙えるようになったといえたわけです。
とはいうものの、それは5055全体の様子。5055には、WG、YG、RGがラインナップされており、WGには黒文字盤と白文字盤の2つがあるのです。
特にこの3年ぐらいの間において、200万円に近いという状態だった5055は黒文字盤のWG、5055G-001でした。しかし、そんな黒文字盤でも、2020年9月の段階で240万円台にまで回復しているのです。
そして、現在では5055はWG、YGともに250万円台という様子で、それなりに回復したといえる状況になっているわけです。
ただ、白文字盤の5055G-010は回復傾向であるものの、過去最高値という様子ではありません。
実はこの時計、2017年2月の段階で約263万円だったため、250万円台という現在水準をもってしても、まだ2017年上半期よりも安いのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2019年10月 の安値 |
2021年1月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
パテックフィリップ
コンプリケーション 5055G-010 |
中古 | 1年 3ヶ月 |
¥2,310,000 | ¥2,588,000 | 278,000 | 112.03% |
5055Gの白文字盤は、黒文字盤と入れ替わる形で2003年頃にデビューしました。5055自体が2005年頃に生産終了となったため、生産期間が2年程度しなかく、それなりにレア感があるモデルなのです。
そのためか、2017年2月という時期においては、他の5055よりも高いといった印象がありました。
しかしながら、2017年以降においては、YGやRGのほうが高いという印象があり、WGの白文字盤は「5055の中で2番目に安い」といった程度の価格序列に留まっているのです。