コンビ以上のサブマリーナには、いわゆる「青サブ」という専用色が用意されるわけですが、その一方でステンレスと同じ配色の「黒」もラインナップされています。
青文字盤が「青サブ」と呼ばれたのは、腕時計ブームと呼ばれた90年代後半頃からですが、ニックネームがつくほど特徴的な見た目だといえます。
ですから、コンビやYGのサブマリーナにおいて人気なのは「青」のほうであるわけで、「黒」はその影にひっそり隠れる存在だといえます。
とはいうものの、コンビやYGにおける黒サブが不人気というわけではありません。むしろ、YGと黒の配色が魅力的ともいえ、実は隠れファンを持つ存在ともいえるでしょう。
しかしながら、そのように黒サブを魅力的と思ったとしても、いざ自分が買う立場になったならば、様々な理由からやはり無難に「青」を買うという意識になりそうだともいえます。
5桁世代ならば、購入した後に「黒⇔青」とすることができますが、リファレンス末尾に「LN」や「LB」がついた6桁からはそういったこともできません。
そのようなことから、黒ベゼルのYGモデルを買うというのは、それなりに勇気がいる選択だといえるわけで、実際、中古市場を見ても青サブよりも数が少ないのです。
しかし、今の状況を見ると、黒ベゼルのYGサブマリーナ、つまり116618LNを買うというのは決して勇気を伴う選択ではなかったという事がわかります。
なぜならこの116618LN、この1年で大幅な値上がりとなった結果、現在水準は412万円という水準に到達。
同世代のYGの青サブ、すなわち116618LBよりも高いぐらいの水準になっているわけです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2020年1月 の安値 |
2021年1月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
サブマリーナ 116618LN |
中古 | 1年 0ヶ月 |
¥3,198,600 | ¥4,120,000 | 921,400 | 128.81% |
現在、この黒サブ、116618LNのボトム価格は先のように412万円ですが、YG青サブ、すなわち116618LBのボトム価格は約407万円なのです。
つまり、YGの黒サブは青サブよりも若干ですが、高い水準となっているわけで、「黒のほうが高い」という、かつての常識からすると驚くべき状況になっているわけです。
いずれにしても、どちらも400万円以上という水準に達しているのですが、これはここ最近のK18モデルの上昇トレンドに伴うものだといえます。
今のようにK18モデル人気が高くなると、より希少である「黒」への関心が高まるのかもしれません。