ジュビリーブレスレットは、スポーツ系には採用されていない傾向がありますが、5桁世代までのGMTマスターシリーズには例外的に採用されていました。
5桁が現行だった時代においては、「GMTマスター2」も「ジュビリー」も不人気要素だったため、最も人気のないスポーツ系という印象だった反面、5桁世代が生産終了となってから時間が経過すると、レア要素として人気が出ていったと思います。
実際、近年における5桁の中古相場では、3連よりも5連(ジュビリー)のほうが高いといった傾向があるわけです。
そして、ジュビリーのGMTマスター2は2018年に電撃復活したわけですが、まさにこれは、「ジュビリー人気」を象徴するような出来事だったといえるでしょう。
そんなジュビリーのGMTマスター2ですが、今やステンレスの現行ラインナップは基本ジュビリーとなっているわけで、以前ほどのレア感を感じないかもしれません。
しかし、実はK18を例とすると、ジュビリーは「かなりレア」ということになります。
依然として、K18現行モデルにジュビリー仕様がないため、『ジュビリー+K18』という組み合わせを狙うならば、5桁世代となるわけです。
そして、5桁世代のジュビリーこそ、また独特な雰囲気を醸し出しているわけで、近年の“珍味的魅力がある腕時計”への評価の高さを考えると、かなり「人気な要素」を持っている存在だといえます。
ですから、筆者としても、2016年頃からこの16718のジュビリーを追ってきたわけですが、やはりその相場は年々上昇しているといえます。
以前から、他の同世代K18スポーツと比較して、相対的に高い傾向があるこの16718ジュビリーですが、K18腕時計の上昇トレンドがある現在において、どうなっているのでしょう。
その答えは、やはり目立った上昇ということになるわけですが、実際どうなったのかというと、2019年11月水準との比較で約79万円の上昇ということになります。
以前から、それなりに値動きする印象がある16718ジュビリーですが、今回の大きな上昇幅によって、現在水準はなんと363万円にまで達しているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2019年11月 の安値 |
2021年3月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
GMTマスター2 ブラウン文字盤 ジュビリーブレスレット 16718 |
中古 | 1年 4ヶ月 |
¥2,835,600 | ¥3,630,000 | 794,400 | 128.02% |
16718ジュビリーのブラウン文字盤には、「K18ジュビリー」というだけでなく、この世代特有の要素があるといえます。
それこそが、ブラウン一色のベゼルであるわけですが、GMTマスターシリーズといえば“黒以外は基本2色”という傾向があるわけで、例外のような存在感だといえます。
このブラウン一色のベゼルは、コンビには採用されていないため、K18専用色といえるわけですが、そのレア感と、K18でないと選択できないという高級感が魅力的だといえます。
そして、そのブラウン一色という独特さがジュビリーブレスレットと相まって、ノーチラスのような、なんともいえない珍味的魅力を発していると思うわけですが、こういった魅力がきちんと評価された結果、年々上昇し、今のような水準に達したのだと思います。