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現在相場考察

珍味的な魅力、GMTマスター2ブラウン文字盤16718

2021年3月19日更新
ロレックスのGMTマスター216718について斉藤由貴生が執筆。本記事では2019年11月の安値と2021年3月の安値を比較し現在相場を考察。この1年4ヶ月での変動は¥794,400だった。

GMTマスター2 ブラウン文字盤 ジュビリーブレスレット 16718についての考察(2021年3月)

ジュビリーブレスレットは、スポーツ系には採用されていない傾向がありますが、5桁世代までのGMTマスターシリーズには例外的に採用されていました。

5桁が現行だった時代においては、「GMTマスター2」も「ジュビリー」も不人気要素だったため、最も人気のないスポーツという印象だった反面、5桁世代が生産終了となってから時間が経過すると、レア要素として人気が出ていったと思います。

実際、近年における5桁の中古相場では、3連よりも5連(ジュビリー)のほうが高いといった傾向があるわけです。

そして、ジュビリーのGMTマスター2は2018年に電撃復活したわけですが、まさにこれは、「ジュビリー人気」を象徴するような出来事だったといえるでしょう。

そんなジュビリーのGMTマスター2ですが、今やステンレスの現行ラインナップは基本ジュビリーとなっているわけで、以前ほどのレア感を感じないかもしれません。

しかし、実はK18を例とすると、ジュビリーは「かなりレア」ということになります。

依然として、K18現行モデルにジュビリー仕様がないため、『ジュビリー+K18』という組み合わせを狙うならば、5桁世代となるわけです。

そして、5桁世代のジュビリーこそ、また独特な雰囲気を醸し出しているわけで、近年の“珍味的魅力がある腕時計”への評価の高さを考えると、かなり「人気な要素」を持っている存在だといえます。

ですから、筆者としても、2016年頃からこの16718のジュビリーを追ってきたわけですが、やはりその相場は年々上昇しているといえます。

以前から、他の同世代K18スポーツと比較して、相対的に高い傾向があるこの16718ジュビリーですが、K18腕時計の上昇トレンドがある現在において、どうなっているのでしょう。

その答えは、やはり目立った上昇ということになるわけですが、実際どうなったのかというと、2019年11月水準との比較で約79万円の上昇ということになります。

以前から、それなりに値動きする印象がある16718ジュビリーですが、今回の大きな上昇幅によって、現在水準はなんと363万円にまで達しているのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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ロレックス 金無垢 GMTマスターII 16718 X番 オールトリチウム ブラウン文字盤 メンズ 自動巻 腕時計

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2019年11月
の安値
2021年3月
の安値
変動額 残価率
ロレックス
GMTマスター2
ブラウン文字盤
ジュビリーブレスレット
16718
中古 1年
4ヶ月
¥2,835,600 ¥3,630,000 794,400 128.02%

16718ジュビリーのブラウン文字盤には、「K18ジュビリー」というだけでなく、この世代特有の要素があるといえます。

それこそが、ブラウン一色のベゼルであるわけですが、GMTマスターシリーズといえば“黒以外は基本2色”という傾向があるわけで、例外のような存在感だといえます。

このブラウン一色のベゼルは、コンビには採用されていないため、K18専用色といえるわけですが、そのレア感と、K18でないと選択できないという高級感が魅力的だといえます。

そして、そのブラウン一色という独特さがジュビリーブレスレットと相まって、ノーチラスのような、なんともいえない珍味的魅力を発していると思うわけですが、こういった魅力がきちんと評価された結果、年々上昇し、今のような水準に達したのだと思います。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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