2000年に登場したカラトラバの5107。現行当時は“すごく人気”といった感覚はなく、相場も他のカラトラバと比べて抜きん出て高い、というわけではありませんでした。
それがアベノミクス以降の2010年代となると、その相場は一気に上昇。他の同世代カラトラバ水準と比較すると「明らかに高い水準」となっています。
例えば、この5107J-001の2016年6月水準は216万円だったのですが、同じ頃、5000J-001は約127万円でした。
2000年代前半といった時代においては、5000J-001のほうが高いぐらいだったわけですから、このような差となっていたのは、5107に対する評価が高まったということになるでしょう。
しかしながらこの5107J-001、「すごく高い」と感じられた2016年以降、あまり大きな変化をしていないのです。
というよりも、2016年6月水準をピークとして、その後は下落といった感覚がありました。
2016年11月には、5107J-001は200万円を割った相場となっています。ただ、それでも、他の同世代カラトラバと比べると「抜きん出て高い」という水準には変わりません。
そして2019年になると、この5107J-001は再び200万円を大きく上回る水準へと回復。2019年2月水準は、約232万円だったのですが、これがこれまでみた5107J-001としてのピーク水準であります。
5107J-001はその後もまた下落へと転じ、2020年4月水準は198万円という状況。またもや200万円を割るという様子となっていました。
そんな5107J-001ですが、それから1年が経過した今、再び200万円以上という水準に回復。現在水準は220万円となっています。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2020年4月 の安値 |
2021年4月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
パテックフィリップ
カラトラバ 5107J-001 |
中古 | 1年 0ヶ月 |
¥1,980,000 | ¥2,200,000 | 220,000 | 111.11% |
この220万円という水準、回復傾向であるものの、2016年6月と比較して、「4万円高」という差にとどまっているわけです。
2016年と2021年水準を比較した場合、大きな差となっているモデルが多い傾向がありますが、この5107Jの差は「微々たるもの」といえます。
ですから、この5107J-001の水準は、回復傾向となった現在でも、依然として2016年6月水準と大きく変わらないといえるため、どのように評価するか難しいといえます。