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現在相場考察

30万円台後半で購入可能、ルミノールマリーナPAM00003

2021年4月16日更新
オフィチーネパネライのPAM00003について斉藤由貴生が執筆。本記事では2016年11月の安値と2021年4月の安値を比較し現在相場を考察。この4年5ヶ月での変動は¥-41,840だった。

ルミノールマリーナ PAM00003についての考察(2021年4月)

「古いほうが評価される」という傾向があるパネライですが、その評価基準となる「古さ」はいつを指すかというと、90年代後半以前だといえます。

この年式で主に評価されているのがプレリシュモンですが、それを筆頭にPreA(1997年製)、トリチウム文字盤(A番=1998年製、もしくはB番=1999年製の一部)などが高い水準だといえます。

そして、それ以降の年式となると、これら90年代世代に“近いほうが評価が高い”といえるわけで、実際、2番と112番では2番のほうが高いという傾向があります。

2番は通常裏ブタであるのに対し、112番は裏スケ仕様。ですから112番のほうが“進化している”わけでありながら、これまでずっと2番のほうが高い傾向にあるというのは、やはりPreA世代ということが評価されているのでしょう。

また、0番については2番や112番よりも安い傾向だったのですが、なぜ「0」という型番なのに安価かというと、登場したのが2004年だからです。

1番、2番などがPreAの1997年デビューなのに対し、当時欠番だった0番と5番は2004年に登場。つまり、新しい世代というわけです。

ちなみに、1番や2番は1997年から2001年までの製造ですが、0番は2004年から2015年までの製造であるわけで、「パネライとしては近代的なモデル」という部類だといえます。

とはいえ、近頃では1番、2番といったPreA世代の評価が必ずしも高いというわけではなくなっており、99年以降のルミノバ文字盤の場合、裏スケ世代と評価が変わらないということにもなっています。

その筆頭といえるのが、まさにこのPAM00003なのですが、これはまさに1番や2番と同様の世代。つまり、PreAから2001年までの製造であるわけです。

このような年式であるにも関わらず、現在この3番は約38万円というボトム価格となっており、まさにこの後継モデルであるPAM00113ほぼ同じという様子であるのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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パネライ・ルミノールマリーナ PAM00003 手巻き 社外ベルト いすず質店

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2016年11月
の安値
2021年4月
の安値
変動額 残価率
オフィチーネパネライ
ルミノールマリーナ
PAM00003
中古 4年
5ヶ月
¥429,840 ¥388,000 -41,840 90.27%

前回この3番をお伝えしたのは2016年11月とだいぶ前のことであるのですが、その際は約42万円でした。

2016年11月といえば、まさに『2016年秋の値下がりトレンド』禍にあったわけですが、そのような時期でも40万円台前半というのがこの3番の評価だったわけです。

44mm手巻きパネライは、2013年以降、30万円台で「安い」という感覚がありましたが、この3番のような年式の場合、30万円台となることはあまり見かけませんでした。

しかし今、全体的に腕時計が高いという感覚であるにも関わらず、この3番は、2016年水準以下となっているわけです。ですから、3番のような比較的古い年式のモデルでも30万円台後半で購入可能ということはパネライ相場の感覚が以前と変化したように感じます。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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